これからの「本」について、ユニークな視点が得られる。 「本が売れない」といわれるいま、普通の流通とは別のところで広がっている試みがある。いわゆる、出版社や取次や書店を介したシステムにビルトインされた方法ではなく、個人が嗜好の延長上で実現させる形態なんだ――それは「本」というよりも、「パーソナルメディア」というべきかも。 発想が面白いなー、と思ったのは、藤本やすし[Cap]。 「出版とは、新しいセルフブランディングのシステム」という視点は、これまでと逆転していていい。プレゼンスやブランドを高めるための出版活動なので、「本」を出すのは従になる。だから、「なにをブランドとするのか?」をまず考えるんだ。今までの、「本というパッケージに何を詰め込んで、世間サマにプレゼンテーションする?」という固定観念が溶けていくぞ。 物理的な「本」なのだから、もっとフェティッシュに走ってもいいのかも、と感じたのは、