1. 衆議院選の結果の報道で興味深かったのは、今回の「政権交代」劇について、海外では「オバマ現象に匹敵」などと報じられているらしいことである。この指摘は当たっているのではないか。要するに、「オバマ現象」も、今回の日本の「政権交代」劇のような茶番の拡大版でしかなかったのであって、今回と同じく、そこにははじめから希望的な芽すら何もない、ということだ。オバマの「核兵器廃絶」演説に感動したりするのは、鳩山由紀夫首相の所信表明演説に感動するのと同じくらい恥ずかしいと思う。両方に感動したという人が本当に出てきそうで恐いが。 今回の衆議院選によって、小林よしのりや田母神(在特会もか)に象徴されるような右派の政治勢力を主要敵とするような、左派ジャーナリズムおよび日本の大多数の左派の、「左」としての存在意義は実質的に消滅した、と言えるだろう。今後、これらは、「政策提言」路線と「是々非々」路線のどちらか(どち