自民党の赤枝恒雄衆院議員が、児童擁護施設出身の大学生が奨学金制度の拡充を要望する席で、「高校・大学は自分の責任で行くもの」。「親に言われて仕方なく進学しても女の子はキャバクラに行く」と発言したそうだ。 この発言には何重にも呆れる。 奨学金制度を要望した大学生がいた児童養護施設は、建前としては20歳まで居られることになっているが、現実には高校を卒業したら退去しなければならない。高校に進学しなければ、中学卒業と同時に児童養護施設も卒業である。全高卒者の大学進学率が半数を超えているのに対し、大学進学率は低く、児童養護施で高校に通う子で2割程度、児童養護施設児全体では1割強にすぎない。高卒の就職率が16.9パーセントであるのに対し、養護施設にいた子どもの高校就職率は、7割近くである*。 一般家庭に育つ子どもですら、半数以上が奨学金を利用して大学進学している状況である。児童擁護施設の子どもたちが進学