東芝が2007年9月に発表したメディア処理プロセサ「SpursEngine」。Cellの信号処理プロセサ「SPE」を4個搭載した上で,H.264やMPEG-2のコーデック回路を追加するなど,Cellの技術をデジタル家電などに向けて再設計したマイクロプロセサだ。 SpursEngineには,CellのDNAがいかに継承されたのか。米国オースチンにあるCellの開発センター,通称「STI(Sony,Toshiba,IBM) Design Center」にてCellのアーキテクチャ設計に携わるなど東芝のCell開発陣のリーダー役を務め,帰国後,今回のSpursEngineの開発を主導した増渕美生氏(東芝 セミコンダクター社 システムLSI事業部 ブロードバンドシステムLSI開発センター センター長,写真右)に,SpursEngineの技術について聞いた。(聞き手=進藤 智則) ――SpursEn