コミュニティフリッジとは、「地域(コミュニティ)」と「冷蔵庫(フリッジ)」を組み合わせた造語。いわば「地域で使う冷蔵庫」という意味だ。もともと海外から始まり、現地では、店などから寄せられた食材が入れられ、必要なひとが自由に持ち帰れる場所として知られる。一昨年(2021年)、この仕組みにデジタルの力を加えてアレンジし、生活に困っているひとをより多く支えるシステムに進化させたのが、一般社団法人北長瀬エリアマネジメント代表理事の石原達也(いしはら・たつや)さんだ。石原さんがこだわったのは、困窮者の「もらうことへの抵抗」を払拭すること。困窮者も、支援者も前向きな気持ちで参加できる仕組みにしたことで、一時的ではない、確かな絆の輪をまちに定着させている。しかも、限りなくローコストだ。取り組みは数々のメディアで大きく取り上げられ、今では全国へと拡大。成功の秘訣はどこにあったのか。詳しい話を聞いた。 新し