6月に公開されるフランスのドキュメンタリー映画『世界が食べられなくなる日』が、公開前から大きな話題を呼んでいる。 映画は遺伝子組み換え作物の長期的な影響を調べる動物実験を取り上げ、遺伝子組み換え作物と除草剤「ラウンドアップ」を摂取したラットが、乳がんや深刻な肝臓、腎臓障害を次々に発症する実例が映し出されている。特にラットに現れる巨大ながん腫瘍は目を背けたくなるような悲惨さで、事態の深刻さを物語っている。 遺伝子組み換え作物とは、人為的な遺伝子操作によって、除草剤や害虫などに耐性を持つ作物のことで「GM(Genetically Modified)作物」と称される。GM作物を原材料に加工される食品は「GM食品」と呼ばれ、実はわれわれの身近なところにもありふれているという。 『世界が食べられなくなる日』で取り上げられた実験を行なったのはフランス、カーン大学の研究チームで、研究を率いたのはジル・エ