埼玉県企業局は1日、秩父地域を除く県内の57市町に供給している水道水(県水)の料金を23%程度値上げし、2026年度から1立方メートル当たり76円程度に改定する方針を発表した。値上げは27年ぶり。これに伴い、市町が設定し、一般家庭や企業などが使う水道料金も値上げされる見込み。(飯塚大輝) 県水値上げの主な要因は、電気代の高騰や浄水場、水道管などの施設更新など。人口減や節水の広がりで水道需要が減少し、経営が難しくなった。同局は23年度決算を踏まえて改定額を精査し、県議会12月定例会に料金関連の条例改正案を提出する方針。新料金は28年度まで適用の予定だが、コスト増は継続する見込みで、29年度以降はさらに値上げする可能性もある。 57市町は県水や、県水に地下水などを混ぜた水道水を市民らに供給。県水の使用率は平均で約75%だ。県の試算では、市町の水道料金は一般的な世帯で1カ月当たり約176円(7%