山種美術館は1966(昭和41)年7月7日に開館いたしました。以来、数えてちょうど50周年にあたる2016(平成28)年7月より、館蔵品の中から名品を選りすぐってご紹介する特別展「山種コレクション名品選」をシリーズで実施する運びとなりました。その第1弾として、当館が所蔵する江戸時代の絵画を一挙に公開する展覧会を開催いたします。 当館は近代・現代日本画専門の美術館として知られていますが、実は江戸時代の絵画も所蔵しています。コレクションとしては小規模ながら、重要文化財2件、重要美術品3件を数え、幕藩体制が確立した17世紀初頭から19世紀後半の幕末にいたる江戸絵画の歴史を概観できる、質の高い作品がそろっています。とりわけ、当館創立者・山崎種二が丁稚奉公していた頃、酒井抱一の絵を見たことをきっかけとして、のちに美術品の蒐集を行うようになったことから、琳派の作品が充実している点が特筆されます。 江戸