2022年は映画や演劇の業界など表現を巡る世界での性加害の告発が相次ぎ、日本版「#MeToo」とも言える運動が続いてきた。そんな中、漫画家の渡辺ペコさんが「モーツーWEB」で連載中の漫画「恋じゃねえから」が読者の支持を集めていると聞き、手に取った。漫画というエンターテインメントを通じ、「創作と加害」の問題を絶妙なリアルさとともに描き出している作品だ。 主人公は40歳の主婦の茜。ある時、中学時代に通っていた塾の講師だった今井が彫刻家になっていることを知り個展に足を運ぶ。そこで見た少女の裸婦像はかつて親友だった同級生の紫(ゆかり)によく似ていた。茜は今井と紫が当時、恋愛関係にあると思っていたのだが…、といった具合で物語が進んでいく。 作者の渡辺さんにその意図や描くに至った背景を聞くと、社会には芸術や文化に対する「甘さ」があると指摘する。(共同通信=前山千尋) ▽表現者はそんなに偉いのか? ―「
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