2012/2/239:52 山形浩生は何を語ってきたか(前編) 山形浩生×荻上チキ SF、科学、経済、文化、コンピューターなど幅広い分野で翻訳や評論活動を行う山形浩生さん(47)。大手調査会社の研究員として地域開発にも携わり、貧困国の開発支援をテーマにした翻訳本『貧乏人の経済学』(エスター・デュフロ、アビジット・バナジー著)が近く上梓される予定だ。海外の先端学問を取り入れ、論客としても数々の論争を繰り広げてきた山形氏が、日本の言論空間に残してきたものは何だったのか。荻上チキが鋭く迫った。(構成/宮崎直子・シノドス編集部) ■他人がやらないことを面白がる 荻上 今日は、「山形浩生は何を語ってきたか」というテーマでお話を伺いたいと思います。8年前、ライターの斎藤哲也さんが行った「山形浩生はいかにして作られたか」と題されたインタビューがありましたね。 “読者としての山形浩生”が、自身の読書遍歴を