東京の東村山市にある国立ハンセン病療養所の敷地内で行われた発掘調査で、深さ2メートルほどの堀の跡が見つかりました。ハンセン病への差別が激しかった時代に、患者の逃亡を防ぐためなどに掘られたもので、専門家は「ハンセン病への差別の歴史を改めて浮き彫りにする発見だ」と話しています。 見つかった堀の跡は、幅がおよそ4メートル、深さが2メートルほどあって、発掘の担当者によりますと、明治42年に療養所が開設された当時、患者が外に逃げ出さないようにしたり、周辺住民とのトラブルを防ぐなどの目的で掘られたものだということです。 敷地内の堀については文書などの記録はありましたが、具体的な幅や深さが確認されたのは、今回の発掘調査が初めてだということです。 発掘調査に当たった国立ハンセン病資料館の黒尾和久学芸部長は「堀の規模が想像していたよりも大きいことに驚いた。療養所の内と外とを分ける隔離の象徴で、ハンセン病の差