精神疾患や生活苦が背景に 万引きを繰り返す高齢者やその家族向けの全国初の電話相談を、東京都が6月4日から約1カ月間、実施する。多発する高齢者の万引きは社会問題になっており、背景には精神疾患や生活苦が指摘されている。都はこうした高齢者に福祉事務所や専門の医療機関を紹介し、抱えている問題を解決して万引きの再発防止にもつなげる考えだ。 警察庁の統計によると、2016年に万引きで検挙された65歳以上の高齢者は2万6936人。同年の刑法犯検挙者数全体の12%を占めた。
ほかの人のたばこの煙を吸わされる受動喫煙による妊婦や子どもの健康被害を防ごうと、千葉市は6月から、妊婦や子どもと同居する人を対象に、禁煙治療を受ける際の費用の一部を助成する制度を始める。市によると、禁煙にかかる治療費の助成は県内の自治体では初めてという。 市健康支援課によると、助成の対象は、妊婦や15歳以下の子どもと同居する市民で、12週間にわたり計5回の禁煙外来治療を終えて自己負担額を支払った人。治療にかかる費用の2分の1について、1万円を上限に助成する。禁煙外来治療は一般的に5回の受診が目安で、自己負担割合が3割の人の負担額は、貼り薬や飲み薬を含めて通常約1万3千~2万円だという。 日本禁煙学会によると、千葉市内では約100の医療機関が禁煙外来治療を実施している。熊谷俊人市長は今月10日の定例記者会見で「いつか(たばこを)やめようと思っている人は多い。制度が禁煙実現のきっかけになれば」
通信社などの勤務を経て、フリーのジャーナリストに。1997年から日本の「ひきこもり 」界隈を取材。東日本大震災直後、被災地に入り、ひきこもる人たちがどう行動したの かを調査。新刊は『ルポ「8050問題」高齢親子〝ひきこもり死〟の現場から 』(河 出新書) 他に『ルポ ひきこもり未満』(集英社新書)『ひきこもる女性たち』(ベ スト新書)、『大人のひきこもり』(講談社現代新書)、『あのとき、大川小学校で何 が起きたのか』(青志社)など多数。TVやラジオにも多数出演。KHJ全国ひきこも り家族会連合会本部広報担当理事。東京都町田市「ひきこもり」ネットワーク専門部会 委員なども務める。YAHOO!ニュース個人オーサー『僕の細道』 「引きこもり」するオトナたち 「会社に行けない」「働けない」――家に引きこもる大人たちが増加し続けている。彼らはなぜ「引きこもり」するようになってしまったのか。理由とそ
福岡大(福岡市城南区)と近隣の障害者支援事業所などが連携し、精神疾患のある親と暮らす子どもたちを孤立から守る活動を始めた。自身の疾患のため子育てに手が回らない母親も少なくない。ドイツなどでは親だけでなく子どもへの支援も進むが、日本ではこれまで子どもにはあまり目が向けられてこなかった。【青木絵美】 「仕上げは私に任せて!」。福岡大で4月下旬、精神疾患を抱える母親との母子家庭で暮らす小学生4人が、大学生や教員、障害者施設の職員らと一緒に昼ご飯の三色丼を作っていた。声を上げた1年の女児はフライパンを手に肉そぼろを炒め、得意げな顔を見せた。 母親に対しては、以前から大学近くにある訪問看護ステーション「アトラス福岡」が家事支援などをしてきた。しかし、自身の体調管理で精いっぱいで、子どもの世話までする余裕がない母親もいる。そのため子どもたちも精神的に不安定になったり、不登校になったりすることが課題だっ
和歌山県の仁坂吉伸知事は8日記者会見し、誘致を目指す統合型リゾート(IR)に関連し、基本構想を発表した。カジノの利用者の独自のギャンブル依存症・破産リスク対策として(1)使用可能な金額に個別に上限を設ける(2)県内の小中高でギャンブルの危険性を
妊婦や産後まもない母親の自殺を防ごうと、行政が専用の相談窓口を設けるなどの取り組みを始めている。子育てに悩み自殺願望を抱く母親は少なくないが、妊産婦に限った統計はなく、実態はよく分かっていない。関係者は「見過ごされてきた妊産婦の心のケアに目を向け、社会全体で防ぎたい」と話す。「初めての子育てへの使命感で自分を追い込んでいた」。関東地方に住む30代の女性会社員は長男(3)の出産直後から不眠に悩ま
精神障害者の家族の7割以上が日常的なストレスを抱え、6割の親の精神的な健康状態が悪いことが、各地の家族会などでつくる公益社団法人「全国精神保健福祉会連合会(みんなねっと)」(東京都豊島区)のアンケートで判明した。家族からは、相談体制の充実を求める切実な声が相次いだ。【成田有佳】 当事者の自立した地域生活を進め、家族も安心できる支援のあり方を探ろうと、同会が2017年10~11月、障害者の家族である全国の会員ら7130人にアンケートした。回答を得た3129件の障害者との関係の内訳は、親85%▽きょうだい8・5%▽配偶者4・2%など。 調査結果によると、「日中何もしていない」と家族が回答した精神障害者は20・2%に上っていた。障害者の就労を支援する事業やホームヘルパーの利用といった障害者総合支援法に基づく障害福祉サービスについては、39・8%が「どれも利用していない」と回答した。障害が重い人ほ
ギャラクシー・マカオのカジノ入り口。17年の売上高は施設全体で約6000億円を超える=マカオ・コタイ地区の「ギャラクシー・マカオ」で2018年3月、小原擁撮影 カジノを含む統合型リゾート(IR)実施法案が先月27日に閣議決定され、国会に提出された。マカオなどのカジノ先進地では巨額の経済効果を生んでおり、日本でも複数の自治体が誘致に名乗りを上げる。しかしカジノには、ギャンブル依存症や資金洗浄といった社会的問題がつきまとい、野党のほとんどが法案への反対姿勢を示す。森友・加計(かけ)問題などを巡り国会が混乱する中、法案の成立は見通せない。【松倉佑輔、小原擁、五味香織】
春は何かを始めるのに、いい季節です。京都府京丹波町の菅原研治さん(50)から、こんなファクスが届きました。 〈4月から大阪の学校で福祉学科の非常勤講師として、お世話になります〉 菅原さんは、高齢者や障害を持つ方への介護サービスなどを行う「サムライ」というNPO法人の理事です。 それにしても「サムライ」とは、福祉系の団体名にしては変わっています。理由は、後半に記された異色の経歴を読んでわかりました。 〈私は15歳で芸能事務所に入り、時代劇の『水戸黄門』や『遠山の金さん』に浪人役などで出演してきました〉 役者さんだったのです。でも、なぜ芝居から福祉の世界に? これはもう会って伺うしかありません。 「時代劇のほかには、Vシネマの『ミナミの帝王』に組幹部の役で出演したこともあります。全部、脇役、悪役ですけどね」 そう言って笑う菅原さんは、身長1メートル82、体重100キロ。「組幹部」役も適任な体格
精神障害者の家族会で構成する全国精神保健福祉会連合会(本條義和理事長、通称=みんなねっと)は13日、大阪府寝屋川市、兵庫県三田市で精神障害者が自宅で家族により長期間監禁された事件が発覚したことを受け、見解を表明した。家族が社会から孤立し、ストレスを抱えているとして、医療アクセスの改善などが必要だと訴えた。 監禁事件の背景に、「治療を受けることへの抵抗感」「周囲から隠そうとする心理」「病状が悪化したときにとる手段がほとんどないこと」があったとみている。 寝屋川の事件では統合失調症の女性(33)が10年以上監禁された末、昨年末に死亡。三田の事件では精神障害のある男性(42)が20年以上監禁され、今年1月に福祉施設に保護された。 同連合会が4月3日に公表した全国調査によると、日中、家にいて何もしない精神障害者が2割いること、家族の7割が日常的にストレスを抱えていることが分かった。 同連合会は調査
東京障害者職業能力開発校の新校舎落成記念式典で、テープカットをする小池百合子知事(中央)ら=18日、小平市 障害者の職業訓練を行う東京障害者職業能力開発校(東京都小平市)の新校舎が落成し18日、記念式典が開かれた。出席した小池百合子知事は「安心して訓練に取り組み、社会人としての将来を描ける環境づくりができた。万全の配慮と温かい見守りの目で運営していきたい」とあいさつ。同市の小林正則市長らとテープカットした。 都によると、国が設置し都が運営する同校は今年で創立70周年。新校舎の開設に伴い4月から、企業ニーズの高い調理や清掃サービスなどの4つの訓練科目を新設し、精神・発達障害者の受け入れを拡充した。 新校舎は鉄筋コンクリート造2階建ての本館と、ホール、寮の3棟からなり、延べ床面積は計約7200平方メートル。実践的に学べるカフェの模擬店舗も備える。模擬店舗で客に扮(ふん)し、生徒からコーヒーを提
熊本県に寄せられたアルコール依存症に絡む相談件数が2017年度は211件に上り、熊本地震(16年4月)前の15年度の58件に比べて3・6倍と急増していることが、県への取材で分かった。最大震度7の激震が2度襲った地震では自宅や仕事を奪われた被災者が多い。過度のストレスを解消するために酒に頼ったという相談もあり、県は専門のソーシャルワーカーを窓口に配置するなど態勢を強化して相談に応じている。 県は県精神保健福祉センター(熊本市東区)で保健や福祉に関する相談を受けている。その電話相談のうち、アルコール依存症についての相談は地震前の5年間は年間50~80件台で推移していたが、熊本地震があった16年度は149件と15年度の約2・6倍となり、17年度は211件に増えた。
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