「TOEIC」(トーイック)の略称で知られる「国際コミュニケーション英語能力テスト」を1月29日、点字で受験した。 TOEICはアメリカの非営利団体「ETS」が主催する、非英語圏の出身者向けに、仕事にも日常生活にも役立つ実践的な英語力を試す世界共通の英語検定。国内では一般財団法人「国際ビジネスコミュニケーション協会」が各地の試験会場で実施する。2015年から年2回、聞き取りと読解で、視覚障害者向けの点字試験が開始された。 一般向けの試験は午後1時から同3時までの2時間だが、点字受験は公務員試験や大学入試など公的に実施されている点字受験と同様に、時間延長が認められ、午前10時50分から始まり、20分の休憩をはさんで一般と同じ時刻に終了する。試験結果は一般同様、公式認定証として受験者に送付される。
学校での学習や生活に困難のある障害児をタブレット端末などのIT機器を使って支援する「魔法のプロジェクト2016 魔法の種」(ソフトバンク、エデュアス、東京大学先端科学技術研究センター主催)の事例報告会が21日、同センター(目黒区)であった。 「読み書きや計算ができない」「重度障害でコミュニケーションができない」――。2009年に始まったこのプロジェクトは、そんな困難を抱える全国の小中高校や特別支援学校の児童生徒と教員の2人1組を対象に毎年、参加者を公募。「iPad」などの情報端末を1年間貸し出し、学習や生活支援に生かす研究をしてきた。これまでにのべ約400組が参加し、16年からは新たに教職をめざす大学生と大学院生も入った。 報告会には全国から約350人が参加した。どんなアプリをどう与えたら効果的だったか、学校の定期考査ではどんな配慮をしたか、など具体的な26事例が発表された。そのほかの事例
視覚障害者の安全な歩行を追求していた全盲の研究者、田中一郎さんが26年前、東京都内の駅のホームから転落し、62歳で亡くなった。四半世紀を経た今、教え子4人が遺志を継いで研究や訓練を続けている。【野村房代】 見えなくても普通に生活できる社会を 1991年5月17日未明。国立身体障害者リハビリテーションセンター(埼玉県所沢市)の研究員だった田中さんは、同僚の退職パーティーの帰りに、自宅最寄りの京王井の頭線・浜田山駅(東京都杉並区)で線路に転落した。ホームに登ろうとしているところに電車が到着し、車両とホームの間に挟まれた。 生理学者として東京女子医大で神経細胞を研究していた田中さんは目の病気が悪化し、40歳の頃、全盲となった。当時の国立視覚障害者施設は、はり・きゅうマッサージの教育が中心で、1人で外出して歩くための訓練メニューはなかった。
ものが見えにくくなっている人や高齢者にとっての「見えやすさ」や「読みやすさ」とは何か。情報機器を駆使して、そんな問題に取り組んでいる研究室があります。超高齢化社会に対応した製品開発にも結びついています。 細長く、文字間にゆとり 2013年春、東京女子大現代教養学部人間科学科の小田浩一教授(56)の研究室を、スーツ姿の男性2人が訪れた。共同印刷(東京都文京区)情報メディア開発部の春本昌宏担当部長(当時)らはこう切り出した。 「銀行の利用明細や契約更新のお知らせなどの通知文書は、多くの情報を載せようとして文字が小さくなりがちで、高齢者が読みにくいという声があります。だれもが読みやすい書体を作るために協力していただけませんか」 小田教授の専門は、感覚、知覚、認知の実験心理学をもとにした視聴覚情報処理。ものが見えにくい人にとっての「見やすさ」「読みやすさ」を科学的に数値化し、条件や要素を見つける、
サービス終了のお知らせ SankeiBizは、2022年12月26日をもちましてサービスを終了させていただきました。長らくのご愛読、誠にありがとうございました。 産経デジタルがお送りする経済ニュースは「iza! 経済ニュース」でお楽しみください。 このページは5秒後に「iza!経済ニュース」(https://www.iza.ne.jp/economy/)に転送されます。 ページが切り替わらない場合は以下のボタンから「iza! 経済ニュース」へ移動をお願いします。 iza! 経済ニュースへ
ブリヂストンは、横浜国立大学、日本交通計画協会と行っている、バス停車時に縁石とタイヤを接触させることで乗降口と停留所の隙間を小さくする共同研究の中で、新たに「次世代正着縁石・路肩形状」を考案したと発表した。 路線バスやBRT(バス高速輸送システム)といったバス輸送では、乗降時のバリアフリー化が大きな課題の一つ。高齢者や車いす利用者、ベビーカー利用者が、安心してスムーズに乗降できるよう、バスと停留所の間の隙間を可能な限り小さくする、正着性が求められている。 ブリヂストンは、共同研究の中で、ドライバーの技量に依存せず縁石への進入角度を制御する手法として、僅かなハンドル操作で自然に縁石にアプローチできる「路肩スロープ」を考案。同時に、縁石接触時のタイヤへの衝撃を緩和する「縁石底ラウンド形状」も有した、「次世代正着縁石」のコンセプトおよび具体的な形状を考案した。 検討に際しては、各種センサーを用い
成蹊大理工学部の大倉元宏教授の研究グループが、視覚障害者の駅ホームからの転落事例を集めたデータベースをインターネットで公開している。事故があった現場の具体的な状況を明らかにして、今後の事故防止に役立ててもらうのが目的。11月に東京都墨田区で開かれたサイトワールドの会場で来場者に紹介した。大倉教授は「事例が他にあれば教えてほしい」と協力を呼びかけている。 1974~2014年に起きた13件について、転落した本人や関係者から話を聞き、現場調査などを行って当時の状況や原因を記録した。事故が起きた路線名などを入力して検索できる。
手話を知らなくても大丈夫…機械学習による自動読唇術で音声なしのスムーズな会話が可能に2016.11.15 12:058,561 湯木進悟 日本語でもできるかな? もし声に出して会話ができない、音声のない世界に身を置くことになってしまったとしたら、どうやってコミュニケーションを取りますか? 筆談をしたり、手話を覚えたり、いくつか選択肢はあるものの、もっとも手っ取り早いのは、話す人の唇を見て、なにが語られているのかを読み取る「読唇術」かもしれませんよね。 とはいえ、音声をシャットアウトし、口の動きだけで会話を読み取るなんて、簡単なことではありません。ゆっくりと話してもらっても、やはりハードルが高いのは否めないでしょう。言語によって違いはあるでしょうけど、読唇術のプロであっても、読み取り精度は52%程度とされています。 しかしながら、このほど英オックスフォード大学の研究チームは、読唇術専用のソフ
高齢者が運転する自動車による事故が相次いでいますが、日本老年精神医学会は、認知症検査などが強化される来年の改正道路交通法の施行を前に、高齢者の運転を支援するハードウェアの普及や免許証を返納した人への支援など、高齢者への配慮を求める提言をまとめ、厚生労働省などに送りました。 提言では、まず高速道路の逆走を防止するゲートの設置のほか、自動ブレーキやペダルの踏み間違い防止装置を標準装備とすることなど、ハードウェアの普及や新たな研究開発を求めています。 そのうえで、運転免許証を自主返納するなどした高齢者に対しては、タクシーやバスの乗車券などの代替策を用意することのほか、高齢者講習会の際の教習所の運転試験では路上運転に不可欠な認知能力などが正しく評価できないとして、教習所の外での実車テストの導入を検討することなどを求めています。 日本老年精神医学会の新井平伊理事長は「運転免許の取り消しや自主返納だけ
【福祉機器リポート】真空トイレ、ウエアラブル、転倒防止ロボ… 最新鋭の技術で介護・福祉の現場はどう変わるか? 本格的な少子高齢化時代に入り需要拡大が見込まれる福祉・介護市場。注目の「国際福祉機器展 H.C.R.2016」(12-14日)が東京・有明の東京ビッグサイトであった。この大規模展示会では最新鋭の選りすぐりだけを集めた特設コーナーもお目見え。ベッドサイドで排泄(はいせつ)物を真空排水式で瞬時に処理して臭いも封じ込めるトイレや、高齢者らが安心して歩けるよう天井からつり下げたハーネスを使う転倒防止ロボットなど最新の技術の粋を詰め込んだ製品がズラリと並んだ。その最前線からリポートする。(柳原一哉) 最前線フロアがお目見え 今年43回目の同展には527社・団体が出展し、約2万点を集中展示。海外からの出展も多く、アジア最大級規模とされるだけに、車いすやベッドなどが所狭しと並ぶ会場には外国人らの
最先端のロボット工学技術を駆使して障害者が競技に挑む初の国際大会「サイバスロン」が8日、スイスで開催される。県内から「電動車いす」部門に和歌山大チームが出場。車いすに乗って操作するパイロットは、北京パラリンピック車いす陸上の金メダリスト、伊藤智也さんが務める。 大会は、義手や義足、パワードスーツなど6種目で、同大チームは電動車いす部門に参加。同部門には、11カ国12チームが参加する予定という。階段やスロープ、スラロームなど6種類のコースが設定され、精度や速さが競われる。 出場するのは、システム工学部の中嶋秀朗教授と学生らの研究チーム。チームが約1年間かけて開発した電動車いす「PType-WA」を使用する。アルミ製で軽量化され、重さは約80キロ。4つの車輪は別々に動き、車体の傾きを測定するセンサーで座面を水平に保ちながら段差を乗り越えることができる。 先月末には、和歌山市栄谷の同大で、デモン
視覚障害者にとって、食品の原材料や賞味期限の確認、新しい場所への道順など、日常の些細なづまづきを簡単に解決できれば、ストレスはかなり軽減されるだろう。 そんな視覚障害者の人びとと、数分、いや数十秒でも自分のちょっとした時間を使って彼らを助けたいボランティアとをつなぐアプリを、デンマークのスタートアップが開発した。 スマホカメラで視覚障害者の「目」になる デンマークの首都、コペンハーゲン拠点のスタートアップが提供する「Be My Eyes」は、スマホアプリで視覚障害者とボランティアのヘルパーを結ぶサービスだ。人工知能の世界的権威、レイ・カーツワイル氏が創設したシンギュラリティ大学のアクセラレータープログラム「SU Labs」から生まれた。 視覚障害者がアプリで助けを求めると、Be My Eyesに登録済みのボランティアに通知が送られる。ボランティアがリクエストを承認すると、アプリ内でライブビ
勝又清和六段協力 視覚障害者移動支援×将棋イベント「AR巨人将棋」を開催します。 ―社会技術研究開発センター(JST RISTEX)の研究プロジェクト ゲームイベント型実証実験― 社会技術研究開発センター(JST RISTEX)の研究プロジェクト「多世代共創による視覚障害者移動支援システムの開発」の一環として、巨大な将棋盤の上をプレイヤーが歩き回り「詰将棋」を解くゲームイベント型実証実験を実施します。移動を支援する位置情報技術や、AR(拡張現実)技術を組み合わせることで、視覚障害があっても、位置情報や音声情報を頼りに詰め将棋をプレイできるというものです。 日時 2016年9月3日(土) 会場 静岡グランシップ 展示ギャラリー1 参加者 視覚障害者オンライン将棋同好会のメンバーのうち、 協力を申出てくれた方11名 詳細 http://ir.u-shizuoka-ken.ac.jp/ishik
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