「子どもを性被害から守るための条例」が施行されたのを受けて県は27日、性暴力に遭った被害者のワンストップ支援を行う「県性暴力被害者支援センター『りんどうハートながの』」を開設する。同日午前8時半から、24時間対応のホットライン専用電話(電)026・235・7123を設け、専門知識や経験を持つ支援・相談員が心理面や医療的措置、法律的な対応、生活、福祉に至るまで被害者に寄り添ったケアを行う。 性暴力の被害者は行政や警察、医療機関などに繰り返して被害状況を話すことが求められ、心の傷をより深くする二次被害が懸念されている。そこで県は、県内4広域に配置する15人の現地支援員が被害者からの相談内容を把握したうえで、医療機関の受診や弁護士相談などの対応に同行し被害者に代わって状況を説明する仕組みを構築した。 内閣府が平成26年12月に実施した男女間の暴力における調査では、1811人の女性回答者の6・5%
大阪府で児童八人が殺害された二〇〇一年六月の池田小事件から、八日で十五年。長女の優希ちゃん=当時(7つ)=を失った本郷由美子さん(50)はこの春、東京都内の学童保育で働き始めた。事件後、自らの悲しみと向き合いながら、心が傷ついた人たちを支える活動にも取り組んできた。後押ししてくれたのは、優希ちゃんの存在だ。 (福田真悟) 六十人ほどの児童が通う都内の自治体の学童。放課後、子どもたちが「ただいま」と訪れると、本郷さんは「お帰りなさい」と返す。何げないやりとりの中に「生きていくことって大切なんだよ」との思いを込める。 生きていれば、優希ちゃんが社会人になっていたはずの今年の春。二年前に上京していた本郷さんは、学童指導員に応募し、採用された。小学一年のころ、優希ちゃんが「せんせいになりたい」と将来の夢を書いていたからだ。「学校の先生にはなれないけど、同じように児童と触れ合う仕事をやってみようと思
北海道七飯(ななえ)町の山中で行方不明になり、3日に6日ぶりに保護された北海道北斗市の小学2年、田野岡大和(やまと)君(7)が通う市立浜分(はまわけ)小学校(児童数935人)は、大和君や姉を含む児童らの心のケアに力を入れる方針だ。大和君が行方不明になってから体調を崩した児童もおり、対策が必要と判断している。 北海道教育委員会は北斗市教委の要請を受け、大和君が行方不明になってから3日後の5月31日に同校にスクールカウンセラー1人を配置。3日からは常時3人のカウンセラーが滞在する態勢をとり始めた。体調を崩したり、心理的なストレスを抱えたりする児童がいるためだ。同校3年の女児の母親(38)は「口には出さないが、娘の表情がずっと暗かった」と話す。 同校では5日に運動会が予定されていたが、5月31日に延期を決定。児童の心理状態が落ち着くのを待つため、「少なくとも6月中は開催しない」(工藤達也校長)と
田野岡大和君が行方不明となった発端は、山林に置き去りにするという父親のしつけだった。「虐待ではないか」との指摘もある中、父親の行為について専門家の見方は分かれる。 「子供の発達に好ましい影響があるのがしつけ、弊害となるのが虐待だ。置き去りは殴られることより不安を与え、存在が否定されたと受け取られる。しつけにはなり得ない」。臨床心理士で「こころぎふ臨床心理センター」の長谷川博一センター長はこう話す。 長谷川氏は、幼少期に置き去られた経験を持つ人の相談を受けてきたが、大人になっても恐怖心や不安が残るケースは多いという。大和君の場合も「性格の形成に影響する恐れがある」と懸念した。 一方、元大阪市中央児童相談所長の津崎哲郎関西大客員教授は「しつけとしての常識は超えている」としながらも「罰の在り方だけで虐待かどうかは見えない。親が普段、子供にどういう接し方をしているか、子供が家庭や親をどう見ているか
石川県内の小学2年の男児が5月23日、「宿題をしなかった」として、金沢市額谷町の山道で母親に置き去りにされ、一時行方不明になっていたことがわかった。男児は約3時間後に数百メートル離れた場所で発見され、けがはなかった。金沢中署は心理的虐待にあたるとして、市の児童相談所に通告した。 署によると、23日午後6時15分ごろ、母親が男児を車に乗せて山に行き、置き去りにしたという。母親は数分後に戻ったが男児の姿はなく、110番通報を受けた署員と消防隊員が捜索にあたり、午後9時25分ごろ数百メートル離れた道路上に座り込んでいるところを発見した。 母親は「宿題をしなかったから、『施設に入れてやる』といって車で山まで連れてきた。泣きながら嫌がっていたが無理やり車から降ろした」と話しているという。(定塚遼)
日本人って、感情表現が下手だと思う。ぼくも日本人、下手。悲しいのかうれしいのか、優しいのか怖いのか、楽しいのか不愉快なのかもあいまいな表現で、相手は困惑する。 流奈さんは34歳のお母さん。がんの末期で全身に転移し、意識もなくなった。言葉はひと言も出ない。中学3年生の一人っ子の娘さんがいる。滅多に見舞いにみえない。病状は、ご両親には説明してある。「承知してます。できるだけのこと、してやって下さい」。でも肝心のお嬢さんへの説明はまだで、お嬢さんの気持ち、聞いてなかった。理由はあった。お嬢さん、毎日ソフトボール部の部活と塾で忙しく、家に帰ると日は暮れ、宿題はあり、診療所に立ち寄る時間がなかった。 5月下旬の土曜の午後、日焼けした彼女はおばあちゃんとやってきた。カンファレンスルームでおかあさんの病名、病状を説明し、「何か聞きたいことありますか?」と尋ねた。「聞きたいことって?」と少し笑ってはにかん
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