子どもの貧困の現状を検証する指標について、内閣府は現在の25項目から33項目に増やす方針を決めた。追加するのは「朝食を食べない割合」や「ひとり親家庭で養育費を受け取っていない割合」など8項目。きめ細かく把握し、各省の対策づくりに生かす。 2019年に見直す「子どもの貧困対策大綱」に盛り込む方針。毎年度公表している「子供の貧困の状況と子供の貧困対策の実施状況」に反映させる。子どもが貧困に陥る背景は複合的で見えにくいとされており、より幅広い原因をすくい取ることを目指す。 いまの指標は14年の大綱で定められ、25項目のうち21項目が「ひとり親家庭の子どもの就園率」「生活保護世帯の大学等進学率」など教育の機会に関する調査だった。新たに追加する8項目のうち6項目は、子どもが成長する環境に関わるものとする。(西村圭史) 子どもの貧困調査に関する新しい8項目【健やかな成育環境の確保】 ・朝食欠食児童・生
陶芸教室にあった少年の作品には「愛」と「希望」の文字が刻まれていた=東京都府中市の関東医療少年院で2017年5月10日、佐々木順一撮影 神戸市須磨区で1997年に起きた小学生連続殺傷事件から20年がたった。14歳で逮捕された加害男性(35)は、6年5カ月を少年院で過ごし、精神医療と更生教育の両面から特別なケアを受けた。男性が実際に収容されていた関東医療少年院(東京都府中市)を記者が訪ね、更生の現場を取材した。【茶谷亮】 郊外の閑静な住宅街に、ひっそりと建つ関東医療少年院。緑に囲まれた事務棟や正門は学校のようだが、少年たちが過ごす建物は高い塀に囲まれている。 法律上の病院にあたり、心身に深刻な疾患や障害を持つ少年を収容する第3種(医療)少年院。京都医療少年院(京都府宇治市)と共に、全国に2カ所しかない。
コンテンツブロックが有効であることを検知しました。 このサイトを利用するには、コンテンツブロック機能(広告ブロック機能を持つ拡張機能等)を無効にしてページを再読み込みしてください。 ✕
6月23日の会見では、悲痛な表情を見せていた夫の市川海老蔵さん。ブログには、2人の子どもを懸命に支えようとする様子がつづられている(撮影/写真部・馬場岳人)この記事の写真をすべて見る 親が重病を患った時の子どもへの接し方(AERA 2017年7月10日号より) 夭折した小林麻央さんは最期まで子どもたちへ思いを残していた。重い病を患う親を幼い心はどのように感じるのか。家族、学校、周囲の大人は、何ができるのか。 【写真】親が重病を患った時の子どもへの接し方はこちら フリーアナウンサーの小林麻央さんが乳がんのため世を去ってから10日余り。享年34、長女の麗禾ちゃん(5)、長男の勸玄くん(4)を残しての旅立ちだった。 麻央さんの夫、市川海老蔵さん(39)のブログには、母亡き後の子どもたちの様子が日々つづられている。 「子供達は明るく振舞ってくれます。相撲とろうよ!パパぁ~と」(24日) 「(勸玄く
「看取りの過程に子供たちを参加させたことはとても良いことです」。死別や離婚、虐待などで親や身近な人を喪失した子供のサポートを米国・ハワイを拠点に行っているシンシア・ホワイトさん(62)は25日、22日死去した小林麻央さんの最期について、このように語った。 日本では、親ががんなどの重大な病気になった場合、小さな子供に知らせるか、知らせないか迷うことも多い。シンシアさんは「親は病気を告げないことで子供を守っていると思いがちだが、それでは子供との信頼関係を失ってしまう」と警告する。 「子供は知る必要があるし、知る権利がある。知らされない子供は、家の中に秘密があると察知し、たとえ、親の異変に気付いたとしても知らないふりをする。結果として何もサポートを得られなくなる」と話す。 小林麻央さんはブログで5月の退院後、在宅診療を受けながら、子供たちから絵本を読んでもらったり、部屋に花を飾ってもらったことに
幼い子どもを残してフリーキャスターの小林麻央さんが他界した。子育てをしていてがんと初めて診断される人は年間5万6千人との推計もある。がんで親を亡くす子どもが多い中、がん遺児をサポートする取り組みが始まっている。 がんで親を亡くした子どもの心をケアするNPO法人「AIMS(エイムス)」(東京都)の前身は、胃がんで亡くなった元NHKアナウンサーの小林真理子さん(享年43)が生前の2011年に立ち上げた。 当時、真理子さんの娘は6歳。「自分の死後、まだ十分に思いを周囲に伝えられない娘の心のケアをどうしたらいいのか、小林さんは悩んでいました」。相談に乗っていたカウンセラーで明治学院大名誉教授の井上孝代さん(72)は振り返る。 米などに比べ日本では親を亡くした子どものケアは進んでいないとされる。そんな実情を闘病中に知った真理子さん。AIMS立ち上げの翌月、「この世を無念にも去らざるを得ないパパやママ
日本で1年間に自殺で亡くなる人の数は、2010年から7年連続で減りました。とはいえ、昨年も2万人を超え、1日あたり60人もの方が亡くなっています。 深刻なのは若者です。近年、15~34歳における死因の第1位が自殺の国は、先進7カ国で日本だけです。この層の人口10万人あたりの自殺者数は、日本は他の6カ国の平均の約2倍。世界的にも非常に深刻な状況にあります。 日本で自殺が急増し、初めて年間3万人を超えた1998年当時は、中高年男性が目立ちました。山一証券など金融機関の相次ぐ破綻(はたん)で倒産が増え、失業率が悪化したことなどが背景にあります。 自殺の多くは、失業、生活苦、過労、うつなど複数の要因が連鎖する中で起きます。2006年に自殺対策基本法…
不登校12万6千人のうち、フリースクールに通うのはわずか2~3%だ (※写真はイメージ)この記事の写真をすべて見る 日本で唯一の不登校・ひきこもり専門紙「不登校新聞」編集長、石井志昂さんがつづる連載「ぶらり不登校」。自身も不登校の経験がある石井さんは、学校に行かない子どものほとんどがフリースクールに通わない背景には、3つのハードルがあるという。 * * * 不登校はフリースクールにほぼ通ってません。実際にどの程度なのかというと、通っているのは不登校全体の2~3%程度だと考えられています。つまり97~98%にあたる不登校はフリースクールに通っていません。 統計によって数値が異なるので、正確な数を把握するのは難しいのですが、文部科学省の調査によると、2015年度の不登校は12万6009人。そのうちフリースクールや塾などの「民間施設」で相談・指導を受けた小中学生は2633人。不登校の子に占め
大手制作会社も見逃す過酷な児童労働『週刊文春』2017年3月9日号に「朝5時まで違法撮影 WOWOWドラマ天才子役号泣現場」という記事が掲載されたことが話題となった。記事によると、WOWOWのドラマ撮影の現場において、六歳の子役の参加する撮影が、昼の十二時ごろから始まり、朝五時まで続いていたという。深夜三時すぎからだけでも、この子役に対して四〜五〇回の撮り直しがされていたとのことだ。 現場に同席していたプロデューサーは映画『海猿』シリーズなどを担当する売れっ子で、所属する制作会社は『踊る大捜査線 THE MOVIE』『永遠の0』など大ヒット映画を量産している大手とあり、同様の過酷な子役の労働があったのではないかと疑いが広がっているのである。 子役に限らず、芸能界の労働問題は近年注目されているが、発言力の弱い子供の労働問題はなかでも深刻だ。日本の労働基準法では、子役などの児童労働について具体
政府が5月30日に閣議決定した「自殺対策白書」(2017年版)は、若年層(40歳未満)の死因の1位が「自殺」であることや、他の年代と比べて(自殺の)減少幅が低いことなど、若者の自殺をめぐる深刻な状況を浮き彫りにした。 特に、男性では10~44歳までの死因の1位が「自殺」だ。こうした実態をうけて、5月15日に公表された「新しい自殺総合対策大綱のあり方に関する検討会」の「報告書」では、「若者の自殺対策のさらなる推進」が盛り込まれた。検討会のメンバーでもある鈴木晶子さん(一般社団法人インクルージョンネットかながわ代表理事)に聞いた。(渋井哲也) ●「SOSの出し方教育」 鈴木さんが「検討会」の議論の中で注目したのは「SOSの出し方教育」だ。 「SOSの出し方も大切ですが、順番が逆だと思う。まず変わるのは大人側。子どもたち、若者たちはすでにSOSを出しています。せっかく発したSOSは、大人にとって
リリース、障害情報などのサービスのお知らせ
最新の人気エントリーの配信
処理を実行中です
j次のブックマーク
k前のブックマーク
lあとで読む
eコメント一覧を開く
oページを開く