国境を越えた子の連れ去り防止を定めた「ハーグ条約」に基づく裁判所の返還命令に従わないのは違法だとして、米国在住の父親が息子(13)を連れて帰国した母親に子の引き渡しを求めた人身保護請求の上告審判決で、最高裁第1小法廷(山口厚裁判長)は15日、「父親の請求を認めるべきだ」として、父親側敗訴とした1審判決を破棄し、審理を名古屋高裁に差し戻した。
児童虐待疑い6.5万人超=13年連続増で最悪更新-警察庁 全国の警察が2017年に、虐待の疑いがあるとして児童相談所(児相)に通告した18歳未満の子どもは、前年比約20%増の6万5431人に上ることが8日、警察庁のまとめで分かった。統計を取り始めた2004年以降、13年連続の増加で、過去最悪を更新した。警察庁は「社会的関心の高まりにより、地域からの通報が増えたことなどが影響しているのではないか」としている。 父親、昨年2回書類送検=死亡5歳女児への傷害容疑 通告内容は、暴言を浴びせられるなど「心理的虐待」が全体の約7割を占めて最も多く4万6439人で、うち保護者が子どもの面前で配偶者に暴力を振るう「面前DV」が6割以上を占めた。暴行などの「身体的虐待」は1万2343人、「怠慢・拒否(ネグレクト)」が6398人、「性的虐待」251人だった。 生命の危険があるなどとして警察が一時保護した子ども
東京都目黒区の船戸結愛(ゆあ)ちゃん(5)が父親に虐待され死亡した事件で、家族が以前住んでいた香川県の児童相談所「西部子ども相談センター」が1月に児童福祉法に基づく指導措置を解除していたことが、都などへの取材で明らかになった。専門家は「香川の児相が警戒レベルを下げたため、転居先の児相の危機感が薄れた可能性がある」と指摘する。 都などによると、傷害容疑で逮捕された父親の雄大容疑者(33)の一家は香川県善通寺市で生活していた。同県の児相は2016~17年に虐待の疑いで2度にわたり結愛ちゃんを一時保護した。17年8月には医師が顔や足にあざがあるのを見つけて通報。結愛ちゃんは「パパに蹴られた」と説明したが保護されなかった。
2018.03.04 12:15 家庭教育支援法案によって虐待やネグレクト、引きこもりは防げるか―厚木男児遺棄放置事件から【「家庭教育支援法案」の何が問題か?】 1月29日、衆議院第二議会会館にて、自民党が国会提出を目指している「家庭教育支援法案」の問題点や懸念を示す集会が「24条変えさせないキャンペーン」によって開かれた。 2017年2月14日の朝日新聞によれば、「家庭教育支援法案」には、「家庭教育を『父母その他の保護者の第一義的責任』と位置づけ」、「子に生活のために必要な習慣を身に付けさせる」ことや、支援が「子育てに伴う喜びが実感されるように配慮して行われなければならない」ことなど」が盛り込まれ、さらに素案段階には存在していた「家庭教育の自主性を尊重」が削除されている、という。また、家庭教育の重要性や理解、施策への協力を、地域社会の「役割」(責務から役割に変更された)とも規定されている
虐待などを受け、親のいる家に帰ることができない子たちの一時避難所「子どもシェルター」が昨年9月、兵庫県内で初めて阪神間に開設された。おおむね15~19歳の女子が対象だが、6人の定員はすでに埋まっている。入所の要望を断ることもあるといい、運営するNPO関係者は「深刻な状況」と話す。 関係者「状況は想像以上に深刻」 「どこか行くところはないでしょうか……」 子どもシェルターを運営するNPO法人「つなご」(尼崎市)に昨秋、10代の少女から電話があった。 同法人副理事長で弁護士の曽我智史さんが本人から事情を聴くと、こう話した。「帰るところがない。助けてほしい」。背景に親からの虐待があり、シェルターへ連れて行った。 シェルターは、曽我さんらの呼びかけで昨年9月1日に開設された。民間の一軒家を借り、「こころんハウス」と名付けた。4畳半の個室が6室あり、各部屋にはベッドと布団、机を備え、1日3食を提供す
●狭い「監護者」範囲 「魂の殺人ですからね。ここまでよく生きてきたなって思います」。関東在住の三浦ちかさん(41)=仮名=の魂に深い傷を負わせたのは、6歳離れた2番目の兄だ。 3歳の時に両親が離婚し、2人の兄と叔母と父の5人で暮らした。叔母は気性が激しく、気にくわないことがあると兄やちかさんに暴力をふるった。ちかさんをお風呂の中に沈め、針金ハンガーで体が腫れるほど殴る叔母から守ってくれる人はいなかった。 家族が外出中の時、虐待のストレスを発散するかのように、兄は幼いちかさんの胸や下腹部をなで回した。声をあげたら、どんな目に遭うか分からない。何年もの間じっと息をのんで耐え続けた。
ドメスティックバイオレンス(DV)がある家庭で育つ子どもは、性的虐待を受ける割合が高い。子どもの性暴力被害は闇の中に埋もれ、救われない子どもは多い。 ●DV家庭で多発 東京都内に住む40代の公務員、鈴木みきさん(仮名)は3歳の頃から父と近所の「お兄さん」から被害に遭った。風呂で父は「女の性器は汚いから男が洗うんだ」と股を広げ、指で性器をいじり観察した。「汚れていたらどうしよう」「また殴られるかも……」。みきさんにとって風呂は恐怖の時間だった。 家族ぐるみの付き合いがあった「お兄さん」には時々遊びに連れ出され、わいせつな行為をされた。「お兄さん」の性暴力は小学校低学年まで、父の性的虐待は中学まで続いた。「あってはならないこと」が起きていたみきさんは長年、記憶にふたをすることでなんとか生きてきた。連れ込まれた公衆トイレの臭い、恐怖、下半身の痛み……。「お兄さん」の記憶は10代半ばによみがえった
「子どもには人権がある」。当然のように言われているが、私たち大人はどこまでそれを本当に理解し、実現できているだろうか。憲法学者、木村草太さんが、子どもたちが抱える問題と日々向き合う現場のアクティビストたちと共に2月8日、『子どもの人権をまもるために』(晶文社)を刊行した。家庭における虐待や貧困、学校における指導死…。漠然と守られていると思っていた「子どもの人権」が危機にさらされていることが語られる。 もちろん、憲法や法律、条例など子どもの人権を守るための枠組みは存在する。しかし、現場でそうした対応を行うことは「必ずしも簡単ではない」と木村さんは指摘する。たとえば、近年社会問題となっている組体操。高さ3、4mにも及ぶ人間タワーが作られ、年間5000人以上の子どもが負傷している上、過去には死者も出ているが、教育の名の下に断行される。大人が高さ2m以上で作業する際には、手すりや命綱安全ネットなど
板橋区は30日、児童相談所(児相)と子育て支援業務の機能をあわせた「(仮称)板橋区子ども家庭総合支援センター」を、平成33年度中に開設すると発表した。児童福祉法の改正により、23区による児相設置が認められたもので、区は整備費用として、新年度予算案に約1億8560万円を計上した。 開設予定の同支援センターは地上3階建てで、延べ床面積は約2500平方メートル。子育てに関する総合相談窓口だけでなく、虐待された子供らを一時的に保護する一時保護所(定員30人程度)なども設ける。 同区によると、区内の児童虐待通告受理件数は24年度に220件だったのが、25年度以降、年間300件を超える事態が継続。区は同支援センターの整備により、効果的な対応を目指したい考えだ。 坂本健区長は同日の会見で、「児童虐待は問題が大きくなる前にいかに把握するかが一番重要」と指摘したうえで、子育て支援業務も兼ねる支援センターにつ
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