障害をもって生まれた子は、実父母に養育を放棄されてしまうリスクと、育ての親が見つかりにくいという二重のハンディキャップを負う。実父母が育てられない障害児を、育ての親が家庭で育てられるようにするための支援態勢は、日本ではまだ不十分だ。 10年前から親が育てられない子を匿名で受け入れている慈恵病院(熊本市)の「こうのとりのゆりかご」では、2016年3月末までに預けられた125人のうち、少なくとも11人に何らかの障害があった。蓮田健副院長は「障害を受け入れられない、支えてくれる人がいない、自分に育てられるのか、などと苦しむ母親からの電話相談は多い。一方、障害児の引き受け家庭はほとんどないことも現実だ」と話す。 児童相談所のある自治体への朝日新聞のアンケートでは、14~16年度に障害児の特別養子縁組を成立させたのは、69自治体のうち21にとどまった。「障害を持つ児童は、どうしても里親委託につながり
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