相模原市の障害者施設で7月に入所者19人が刺殺された事件を受けて、障害者自らが思いを語るワークショップが13日、横浜市内で開かれた。犠牲者と同じ障害がある本人の思いを伝えることで、二度と同じような事件を起こさない社会にしたいという強い思いがある。今後も続け、記録をDVDや書籍にする計画だ。 ワークショップは横浜市の知的障害者、奈良崎真弓さん(38)が「事件を風化させないためにも障害がある本人が発信することが大事」と考えて企画。支援者らを通じて参加者を募り、神奈川県内で暮らす知的障害がある20~50歳代の男女10人と支援者が参加した。 「事件で19人が亡くなったことを、みなさんはどう思いますか?」。奈良崎さんの問いかけに、参加者は怒った顔や泣き顔など6種類のイラストから今の気持ちに合うものを選んでワークシートに貼り、思いを書き込んで発表した。 和田裕勝さん(36)は怒った…
ダウン症のある子どもとその親たち約500人が、「本当の姿を知ってもらいたい」と初めて公道をパレードすることになりました。 龍円愛梨さん:「パレードという形で、皆さん見て下さい。見ていいものなんですよ。私たち可哀想じゃないんですよ。幸せなんですよ。ということを伝えたかったんです」 パレードは13日に東京・渋谷で開催されます。ダウン症への理解を求めるイベントはこれまでにもありましたが、公道をパレードするのは今回が初めてです。主催する母親らは「ダウン症のある子は可哀想だと思われているが、笑顔が素敵で人を明るくするような子どもたちだということをパレードを通じて見てもらいたい」と話しました。4年後のパラリンピックに向けて、ダウン症に限らず障害のある人を持つ家庭への法的な支援についても、国や自治体などに求めていきたいとしています。会見では、ダウン症の娘を持つ空間デザイナーの女性がデザインしたダウン症啓
3日で公布から70年となる憲法について、障害がある人たちが今後も大切にしたい憲法の理念などを訴える集会が都内で開かれました。 この中で、全盲の内田邦子さんは「すべて国民は個人として尊重される」とうたった13条を挙げながら、「障害者は戦前、『国のために働けない』と差別されていたが、この条文で私たちも平等だと定められた。これからも目が見えなくても安全に暮らせる社会を求めていきたい」と述べました。 また、原因不明の強い疲労感に襲われる筋痛性脳脊髄炎で寝たきりの篠原三恵子さんは「私たちの病気は難病に指定されておらず、支援が限られているうえ、周りから『怠けている』と誤解されてしまう。憲法97条にある基本的人権の理念を国民全体で守っていってほしい」と訴えました。
名古屋市などの障害者でつくる野球チーム「名古屋ビクトリー」が5、6日に兵庫県である障害者野球の全日本選手権大会に出場する。これまでの最高成績は準優勝で、中学3年生から81歳までの約20人のメンバーが一丸となって、初優勝をめざす。 「捕ったらすぐー(投げろ)」「ナイスバッティング」。名古屋市守山区のグラウンドに名古屋ビクトリーの選手らの声が響く。毎週土曜日の午前、約3時間の練習に汗を流す。9月の地区予選で優勝し、全国への切符をつかんだ。準優勝した1999年の第1回大会から連続出場している。 障害者野球は通常の野球と基本的なルールは同じだが、盗塁やバントが禁止され、走塁が難しい打者は打った直後から代走が認められるなどの独自ルールもある。 チーム発足は92年。野球を通じて自立してもらおうと、代表で名古屋市職員の重信芳成さん(56)らが中心となって、83年に前身の障害者ソフトボールチームを結成した
駅でエレベーター(EV)を5回も乗らないと電車を乗り換えられないのに「バリアフリー対応」なんて!?――。車いすの男性が9月、不便な駅のあり方に一石を投じようと、「移動の自由」を求めて鉄道会社を訴えた。バリアフリー法施行から10年。なお残る課題を考えようと、近く勉強会を開く。 大阪市のJR京橋駅。大阪環状線外回りホームからJR四条畷方面行き学研都市線ホームへ続く下り階段を見つめ、車いすの宮崎茂さん(51)=大阪府大東市=は言った。「健常者なら十数秒で降りられるのに」 アテトーゼ型小児脳性まひで筋肉が緊張し、手足がこわばる宮崎さんは、全介助が必要な重度障害者。講演などで出かける際に京橋駅はよく使うが、対面型のホームが立体的に交差する同駅では、階段の数に比べてEVが少ない。 記者は今月、介助者に車いすを押してもらう宮崎さんがたどる順路を同行した。ホーム端のEVで北口改札に降り、別のEVで大阪環状
吃音への公的支援について理解を深めた講演会=東京都北区で2016年10月22日午後1時30分、遠藤大志撮影 言葉の出にくい吃音(きつおん)を抱える人の支援について考えようと、「国際吃音啓発の日」の22日、東京都北区の赤羽北区民センターで講演会が開かれ、参加した約40人が公的支援の現状などを学んだ。 自助グループ「東京言友会」と「千葉言友会」が主催し、講師に厚生労働省の日詰正文・発達障害対策専門官を招いた。 日詰専門官は、国は世界保健機関(WHO)の国際疾病分類に準じ、吃音を精神障害者手帳の交付対象となる発達障害に分類していると説明。「吃音は本人の努力不足が原因ではない。(手帳取得は)支援が必要な当事者にとって重要な後押しになる」と強調した。
写真左から22才のスージー、15才のイタリー、17才のロサウラ、13才のパティは初めてのダンス公演でステージに呼ばれるのを待っている。メキシコ南部のチアパス州。 ロレーナ・ニーヴァ先生は、心理療法とバレエを融合させたスタイルのダンスを使って、視覚障害者の少女たちが自信をつけ、絶望と戦い、自分自身の限界について考え直す手助けをしている。写真家のエヴァ・クリフォードは、スタジオでリハーサルをし、ステージ上で人々を魅了する少女たちの姿を捉えた。 メキシコの首都メキシコシティのとあるダンススタジオで、ロレーナ・ニーヴァはバレエ教室でバレエを教えている。「プシコバレエ」の国際コーディネーターであるニーヴァは、毎週末自宅から中部の都市プエブラまで80マイル(約130キロ)の距離を移動して少女たちにレッスンをしている。その少女たちは、修道女たちが運営するカーサ・ローサ・デ・ラ・トッレと呼ばれる施設で暮ら
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