■「モデルケース作っていきたい」 一般企業で働けない障害者が地域で自立した生活を送るのに欠かせないのが、障害者の就労を支援する就労継続支援B型事業所で支払われる工賃だ。国は目標工賃額を月額3万円としているが、工賃上昇のペースは鈍く、本県でも平均工賃額は目標の半分以下に留まっている。しかし、障害者の工賃向上を図る取り組みは民間にも広がりつつあり、県は新たに対前年比5%の目標工賃伸び率を設定。授産品のブランド化を進めることで、全体の工賃底上げを図りたい考えだ。 先月26日、静岡市葵区の静清信用金庫本店食堂など2カ所に、授産品を扱う「お菓子ボックス」が設置された。ボックスでは、市内のB型事業所「ほほえみ工房きらら」で作られたクッキーやパウンドケーキなどを、100~150円で販売。週に1度商品の補充と代金の回収を行う予定で、同事業所を運営するNPO法人「ウイング・ハート」の西村千恵さんは「授産品の