計画撤回や聖火台不備など不手際が噴出している新国立競技場をめぐって新たな問題が起きている。新国立の建設により、建設予定地にある明治公園に住む野宿生活者が追い出されようとしているのだ。2年以上にわたり野宿生活者と支援者は事業主体のJSC(日本スポーツ振興センター)に話し合いを求めてきたが、ついにJSCが強硬手段に出た。JSCは野宿生活者3人に対して、東京地裁に土地明け渡し仮処分命令の申し立てをした。これが通れば3人は強制的に公園を追い出されることになる。支援者らが問題視しているのは、JSCが約束をほごにしたことだ。 「JSCは2年間の交渉の中で、野宿生活者がいる間は生活に支障のある工事はしないこと、強制排除はしないこと、話し合いで解決することを約束してきた。それが急に話し合いをしませんとなった」(支援者の一人) JSCは「約束は知らない」と言いだしているという。 1月下旬に明治公園の封鎖が行