隅田川以東の東京の下町で、キャンパスを新設する大学が相次いでいる。 2013年度までの5年間で5校が新キャンパスを新設し、毎年1校のペースで増えている。背景には、少子化で大学間競争が激化する中、比較的地価が安く都心からも近い下町に広いキャンパスを確保することで、学生を呼び込みたいという狙いがある。 「交通の便が良く、近くに東京スカイツリーもできて、学生のイメージもアップしている」。東京電機大の新キャンパス創設本部長を務める射場本(いばもと)忠彦・未来科学部教授は、移転先に足立区の北千住駅前を選んだ理由をそう説明する。 同大では神田の本部キャンパスが手狭となったため、約10年前から移転先を探してきた。これまでに東新宿や高田馬場など約10か所が候補地になったが、いずれも広さが足りなかったり、地価が高かったりした。 北千住駅東口の日本たばこ産業(JT)の社宅跡地が候補地として浮上したのは2008