人生が苦痛と解放の連続でしかないなら、ようやく解放の時が来た。1週間、僕の鼻から喉奥を貫通し、そればかりか眼球や耳まで圧迫、まともに喋れない上で高熱まで発生させたチューブを外すこととなりました。 こんな長いものが鼻から喉にかけて1週間突き刺さっていた。そりゃ目も充血するし、中耳炎にもなって38℃以上の熱をつねに与えるわ。普通に生きていてこんな長い管が頭部の中心を圧迫しないんだもの。1週間こいつとともに過ごしたうえでの孤独。耐えた。耐えたなあ……。もはや元の目的すら忘れてしまう程の爽快感で今すぐにでも跳ね回りたい。 その前に、管のさらに奥にあったガーゼの詰め物も外してもらう。このガーゼが傷口を塞いでいたおかげで手術跡が痛まない代わりに気道も締め出していた。ので、鼻からの呼吸は肺に送られても、鼻より上側、つまりは嗅覚のある部分へ空気を運ばなかったのですね。それが今や全てを解除してもらえた。あり
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