ローマ(CNN) イタリア東部マチェラータで、ナイジェリア国籍の男性が白昼、大勢の人の目の前で暴行され、殺害される事件があった。誰も止めに入らなかったことに対して非難の声が強まり、来月に選挙が迫る中、人種差別や移民に対する犯罪をめぐる論議が再燃している。 マチェラータ警察によると、殺害されたアリカ・オゴルチュクウさん(39)は、追いかけられて自分の松葉杖や素手で殴られ、死亡した。加害者はオゴルチュクウさんの携帯電話も奪った。 目撃者が撮影した映像では、「今すぐやめなさい」と叫ぶ女性や「死んでしまう」と叫ぶ男性の声が聞こえているが、誰も止めに入ろうとはしていなかった。映像はネット上で共有され、現地のメディアが放映した。 警察の7月31日の発表によると、事件は同月29日午後2時ごろ、マチェラータ県の沿岸部の町チビタノーバ・マルケの目抜き通りで発生。救急隊が現場でオゴルチュクウさんの死亡を確認し