名古屋鉄道の創業以来の歴史を物語る文書や機器類などを保存、展示する「名鉄資料館」(岐阜県可児市)が年内で閉館する。建物の老朽化が理由という。鉄道ファンには知られた存在。閉館はホームページなどで告知されているが、反響は大きく、閉館する十二月二十五日までの事前予約が相次いでいる。 (宮畑譲、写真も) 同館は一九九四年、名鉄の創業百周年を記念して開設。七五年完成の同社の研修施設に併設されている。基本的には会社の私的な資料館という位置付けだが、一般の人も事前に予約すれば、無料で見学できる。建物老朽化で研修施設の移転が決まったのに合わせ、資料館も閉館することになった。 資料館の展示スペースは大きく二つに分かれる。一つは、過去の記念切符や歴代の制服などを紹介するコーナー。名鉄の前身である愛知馬車鉄道が一八九四(明治二十七)年、名古屋市から認可を受けたことを示す文書のコピーもある。もう一つは、機器類の展