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他者理解の検索結果1 - 10 件 / 10件

  • 岸政彦「他者理解には、必ず『暴力性』が含まれている」(小野 美由紀) @gendai_biz

    岸政彦さんへの『図書室』刊行記念インタビュー(前編はこちら)。後編では、大阪や沖縄が好きな理由、「体張って生きてる人が偉い」という信仰、他者理解をめぐる困難について──。 ──岸先生のエッセイにも、小説にも、社会学者として収集しておられる「匿名の個人の生活史」への眼差しが多く反映されているように感じます。個人の生活史にご興味を持ち始めたのはいつからですか? 岸:もともと『ROCKIN'ON JAPAN』って雑誌、あるじゃないですか、あの副編集長が昔出してた『ポンプ』っていう、薄い、最初から最後まで読者投稿欄だけの雑誌があったんですよ。そこに長文からハガキの小ネタまで、なんでも載ってたんですよね。写真やイラストとかも。匿名の人たちの、なんでもない文章やメッセージがたくさん載ってて、それを読むのが好きだったんだよね。他にもスタッズ・ターケルっていう、オーラルヒストリーだけを並べて分厚い本を書く

      岸政彦「他者理解には、必ず『暴力性』が含まれている」(小野 美由紀) @gendai_biz
    • 論理とは異なる具体的で複雑な個人的体験と、他者理解の際に行われる単純化した論理によって押し付けられる非寛容なエゴイズム - 日々是〆〆吟味

      論理の限界と具体的体験の複雑さとの解離と論理的正当性とエゴイズムの関係性 具体的かつ複雑な体験と、論理による単純化した理解 論理と無神経 【渡辺淳一『鈍感力』】 【宮台真司『ダイアローグズ』】 論理的正当性とエゴイズム 感覚の独立性と論理の対立と他者への寛容 【デモステネス『弁論集』】 【柄谷行人『探究』】 前回のお話 論理の限界と具体的体験の複雑さとの解離と論理的正当性とエゴイズムの関係性 弁論集 6(デモステネス) (西洋古典叢書) 発売日: 2020/07/22 メディア: 単行本 辛い体験のように、どうしても自分の中で忘れ難い問題などを抱え込んでしまうとその問題について考えてしまうことになるかと思います。 具体的かつ複雑な体験と、論理による単純化した理解 しかし同時にそうした問題は論理的に説明してしまえば実に簡素でつまらないものになってしまうかもしれません。大切な人が亡くなってしま

        論理とは異なる具体的で複雑な個人的体験と、他者理解の際に行われる単純化した論理によって押し付けられる非寛容なエゴイズム - 日々是〆〆吟味
      • 映画『LOVE LIFE』(深田晃司 監督作品)&『マル激(第1121回)』より。他者理解は、わかりあえないことから。 - 田舎教師ときどき都会教師

        この作品に限らず、映画を作るときに一貫しているモチーフは個の孤独です。もちろん、一本の映画にはいろいろなモチーフが組み合わさっていますが、中でも自分が一番信じられるもの、普遍的だと思うものが人は孤独であるということであり、それが作品の世界観の根幹になっています。家族であっても、夫婦であっても、友だちであっても、本当のところは、隣にいる人が何を考えているのかなんてわからない。 (劇場用パンフレット『LOVE LIFE』SDP、2022) こんばんは。映画監督の深田晃司さんがそう言うように、夫婦であっても、本当のところは、隣にいる人が何を考えているのかなんてわかりません。他者は、わからない。いきなりのネタバレになりますが、映画『LOVE LIFE』のエンディングが示唆するように、他者理解はある種の諦めからしかスタートできないということです。平田オリザさんの本のタイトルを借りれば、 わかりあえな

          映画『LOVE LIFE』(深田晃司 監督作品)&『マル激(第1121回)』より。他者理解は、わかりあえないことから。 - 田舎教師ときどき都会教師
        • 他者理解の四つの道――岸政彦「鉤括弧を外すこと――ポスト構築主義社会学の方法論のために」(『現代思想』、2015年7月号)を読む|山口尚

          他者理解の四つの道――岸政彦「鉤括弧を外すこと――ポスト構築主義社会学の方法論のために」(『現代思想』、2015年7月号)を読む 或るひとがインタビューにおいて自分の体験を語る――ここからインタビュアーである私が〈このひとに起こったこと〉を文章として書き出す。このとき、何が起こっているのか。はたして、他者から事実についての情報が私へ伝えられ、私がその事実について書く、というような単純なことが生じているのか。いや、事態はもっと複雑なのではないか。そもそも、他者の用いる言葉は、私の用いるそれと同じなのだろうか。〈他者の言葉を理解してそこから事実に関する文章を書く〉というのは、よくよく考えれば、たいへん難しい作業なのではないか。ひょっとしたらそれは乗り越えがたいギャップを内蔵するのではないか。はたして「他者理解」なる企ては遂行可能なのか。いったいぜんたい、可能な「他者理解」があるとすれば、それは

            他者理解の四つの道――岸政彦「鉤括弧を外すこと――ポスト構築主義社会学の方法論のために」(『現代思想』、2015年7月号)を読む|山口尚
          • 早見和真 著『新! 店長がバカすぎて』より。ケアとエンパシーときどき利他。他者理解と自己理解。 - 田舎教師ときどき都会教師

            つまりはそういうことなのだ。私が認識している谷原京子と、周囲が見ている谷原京子とは少し違う。ひょっとしたら周囲が見ている自分は、私が見せたいと願っている自分の姿でしかなくて、それがなんとか成功しているからギリギリのところで周囲と折り合いをつけられているだけなのかもしれない。 (早見和真『新! 店長がバカすぎて』角川春樹事務所、2022) おはようございます。10日ほど前に『世界は贈与でできている』の著者・近内悠太さんの話を聴く機会がありました。場所は平川克美さんが店主を務める隣町珈琲、テーマは「ケアとエンパシーときどき利他」です。店主がバカすぎて、ではなく、店主が優秀すぎて、そして街場の大学という場を主催しているだいまり(代麻理子)さんも優秀すぎて、もちろん近内さんも優秀すぎて、書店員の谷原京子が『店長がバカ過ぎる』の著者・大西賢也を招いて行ったトークイベントに負けず劣らずの大盛り上がりで

              早見和真 著『新! 店長がバカすぎて』より。ケアとエンパシーときどき利他。他者理解と自己理解。 - 田舎教師ときどき都会教師
            • 他者理解を促すためのブックガイド(3)介護小説としてカフカ『変身』を読む(小川公代) | | 記事一覧 | 医学界新聞 | 医学書院

              ある朝,目覚めてみると虫のような姿に変身してしまっていたグレゴール・ザムザと彼の家族との関係がリアルに描かれた『変身』(1915年)は,フランツ・カフカの代表作である。ドイツ語から邦訳した多和田葉子は,この小説を,「読み返す度にこれまで見逃していた細部が浮かび上がってきて,全く別の物語を結ぶ作品」と評し,「今回は介護の物語が読めてしまった」と書いている1)。突如としてザムザが変身して部屋から出られなくなったことで,「一家の稼ぎ手が逆に介護される立場にな」ってしまうからだ1)。 そういう視点から読んでみると,確かに,従来の解釈であった「虫」や「毒虫」のザムザというより,「介護が必要になった」ザムザが浮かび上がる。彼が変身してしまった生き物は原書では“Ungeziefer”と表現されているが,多和田はこのドイツ語をそのままカタカナの「ウンゲツィーファー」と表記した上で,括弧内に「生け贄にできな

                他者理解を促すためのブックガイド(3)介護小説としてカフカ『変身』を読む(小川公代) | | 記事一覧 | 医学界新聞 | 医学書院
              • 空想地図が現実社会と向き合う助けに。他者理解を促した「想像力」 | ライフハッカー・ジャパン

                また、ご本人いわく「人生で最も自己肯定感が低かった」中高生の頃、ファンタジーの世界より現実が好きだった今和泉さんにとって、空想地図は心を支える独自の世界にもなったそうです。 Image: Mugendai(無限大)空想都市の住人になりきる想像力が、多様性理解のヒントに架空の都市を描くからには、好き勝手自由につくればいいようにも思います。しかし今和泉さんは、神様や市長といった絶対的な視点は持たないようにしているそう。 なぜなら、今和泉さんにとっての空想地図制作は「あらゆる他者になりきること」だからです。 地図を通じ、そこに生活するさまざまな人の気持ちを想像し、「分からないものを分かろう」とすることは多様性への理解につながると、以下のように語っています。 空想地図にそのまま自分自身を置くと、私の万能ではない社会適応力を感じて、自分の限界を痛感するでしょう。 (中略)他者になりきることは、自分以

                  空想地図が現実社会と向き合う助けに。他者理解を促した「想像力」 | ライフハッカー・ジャパン
                • ブレイディみかこ「他者理解のエンパシーが自己の可能性も開く」

                  1965年、福岡市生まれ。英国・ブライトン在住。2017年に『子どもたちの階級闘争 ブロークン・ブリテンの無料託児所から』(みすず書房)で新潮ドキュメント賞受賞。本屋大賞2019 ノンフィクション本大賞、毎日出版文化賞・特別賞などを受賞した『ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー』(新潮社)他著書多数 ──『ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー』は、ノンフィクションとしては異例とも言える60万部のヒット本になり、コロナ禍でも版を重ねました。これだけ多くの人に読まれた理由の一つには、身の回りや学校での出来事など、身近な生活者の目線から社会問題を見る、ブレイディさんの語り口があったと思います。ミクロからマクロを描く、このような視点の持ち方はどのようにして得られたのですか。 私が初めて渡英したのは高校卒業後の1980年ごろでした。その後、永住するようになったのは96年以降で、当時はロン

                    ブレイディみかこ「他者理解のエンパシーが自己の可能性も開く」
                  • ミニ・エスノグラフィーから学ぶ臨床学術的アプローチ 異質馴化/馴質異化を他者理解と省察的実践へ応用する - 南砺の病院家庭医が勉強記録を始めました。An archive of medical articles summarized by a family physician from Nanto Municipal Hospital.

                    第17回 日本プライマリ・ケア連合学会 秋季生涯教育セミナー WS28 ミニ・エスノグラフィーから学ぶ臨床学術的アプローチより 最近、趣味丸出しの論文紹介になっている。 このままではMultimorbidity大好きおじさんである。 ここをご覧の皆さんも少し飽きているのではないだろうか。 今回は少し角度を変えて、臨床・教育に役立ちそうな話題をさせてください。 皆さんはエスノグラフィーという言葉をご存知でしょうか? エスノグラフィーは、英語でethno(民族)、graphy(記述したもの)の2つの単語からできた言葉です。民族誌という訳をされ、文化人類学や社会学、心理学で使われる研究手法の1つです。 もともとは、対象となる部族や民族の「文化」における特徴や日常的な行動様式を詳細に記述する方法のことを指します。 もともと西洋の社会科学から生まれた言葉で、植民地時代、ヨーロッパ人が南米やアジア、ア

                      ミニ・エスノグラフィーから学ぶ臨床学術的アプローチ 異質馴化/馴質異化を他者理解と省察的実践へ応用する - 南砺の病院家庭医が勉強記録を始めました。An archive of medical articles summarized by a family physician from Nanto Municipal Hospital.
                    • 言語と他者理解に関するコリングウッドの知られざる一節 - #EBF6F7

                      Collingwood, R. G. 1938. The Principles of Art. Oxford University Press. The Principles of Art 作者:Collingwood, R. G. Read Books Amazon R・G・コリングウッド『芸術の原理』には言語と他者理解に関する深い洞察がある。 ここで印象的な一節を抜き出して紹介しよう。 (以前には情動表出に関する有名な一節を抜き出して紹介したことがある。) コリングウッドによれば、「人はまず言語を獲得してから、それを使うのではない」。 むしろ、「使おうと繰り返し、漸進的に試みることで、われわれははじめて言語をもつことができるようになる」という。 ここに印象的な一節が続く。 読者は、ここで主張されていることが真実だとすると、聞き手にとっても、話し手にとっても、一方が他方を理解することに関

                        言語と他者理解に関するコリングウッドの知られざる一節 - #EBF6F7
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