しがNPOセンター 代表理事 阿部圭宏 イギリスが国民投票を経て、EU離脱に向かうことになった。離脱の理由は、大きく2つあるとされている。1つが移民の急増である。もう1つが、国民国家を超えた官僚主導的なEUへの不満である。その意味で、EUは壮大なプロジェクトという面を持っているが、その危うい基盤の上に成り立ってきた仕組みでもある。グローバル時代に、いかに国民国家であろうとするかは、非常に難しい問題になっていて、TPPでも同様の構図が見える。 国民投票を断行したキャメロンの目論見とは違って、いわゆる「民意」は離脱を選択した。この結果を持って、国民投票はポミュリズムの極みだと批判する人たちがいるが、本当にそうだろうか。そもそも、国民投票に付さずとも、キャメロンがEUに残留し続ける判断をすることに何ら問題はなかったと言えるが、あえて国民投票という選択をした。キャメロンは国民投票を行ったことを後悔
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