単純な理屈は役立たず 光が水やガラスに差し込む時には屈折が起きる.これは物質中での光の速度が,真空中よりも遅くなると考えれば説明が付く.このことは高校物理でも学ぶので省略しよう. 真空中での光速は誘電率や透磁率を使って のように表すことができたのだった.物質中では誘電率や透磁率の値が真空中とは異なるのだから,それらを使って同じ形で表してやれば,光が物質中で遅くなる現象についても説明がつくのではないだろうか. ところがそれが上手くは行かないのである.光が遅くなることは説明できても,数値がかなり合わないのだ.試しに少し計算してみようか. 水の屈折率はおよそ 1.3 であり,これは光が真空中より約 1.3 倍遅いということである.水の比誘電率は温度によって変わるが 20℃ で 80.4 である.比透磁率はとても大きな値を持つ物質もあるが,ほとんどの物質でおよそ 1 であり,水もそうである.比誘電
【1】屈折率とは 光は真空中で \(\large{c=2.998 \times 10^8 \hspace{2pt}\rm{[m/s]}}\) の速度で伝搬します。 一方、物質中を光が進行する場合は、物質中の原子と相互作用を起こし、光の伝搬する速度は遅くなります。 屈折率とは、真空中での光速 と 物質中を伝搬する光速 (位相速度) の比によって定義される値です。 物質の屈折率を \(\large{n\hspace{1pt}}\)、真空における光速を \(\large{c\hspace{1pt}}\)、物質中の光速を \(\large{v}\) とすると、以下のような関係があります。 【1-1】相対屈折率と絶対屈折率 2つの物質の屈折率の比を取った値を 相対屈折率 といいます。 屈折率\(\large{n_1}\) の物質に対する、屈折率\(\large{n_2}\) の物質の相対屈折率は、\
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