ある暑い夜,僕は完ぺきな女性に関する小説を読んだ。読み終えたとき僕は奇妙な感覚に襲われた。小説で語られるような完ぺきな人なんて,現実にいるのだろうか。 もし居たとしても,そんな人と巡り会えるのかわからない。幸いにして巡り会えても,うまくやれるかどうかわからない。「やぁ,こんにちは!ところで,君は僕にとっての完ぺきなんだ」。僕はそんな場面を想像できない。 大学以来からの友人Kに話したら,笑われるだろう。そして,こういうに違いない。「いつも君が言ってるじゃないか,完ぺきなんて存在しない。だから完ぺきなプログラミング言語も存在しないって」。それは,その通りだ。 さて,この入門連載では,Rubyを網羅的に知るよりも,「取りあえず使えるようになる」ことを目指している。前回は,Rubyで非常に重要な配列やイテレータを説明した。加えて文字列操作を知れば,あなたのRubyの世界はとても広大なものになるだろ