国旗・国歌訴訟 最高裁判決で混乱収まるのか(1月17日付・読売社説) 君が代の起立斉唱命令に従わなかった教師に、減給以上の重い処分を行う場合は慎重な考慮が必要だ。最高裁は判決でそう指摘した。 東京都教育委員会から、戒告や減給、停職の懲戒処分を受けた教師たちが、それぞれ、その取り消しを求めていた。 判決は、戒告処分については「裁量権の範囲内」だとして、教師側の主張を退けた。 その一方で、式典のたびに違反を重ねる行為のペナルティーとして、半ば機械的に、減給や停職といった重い処分を科していくことは裁量権の範囲を超えて違法になる、との判断を示した。 処分の行き過ぎに歯止めをかけたものと解釈できるが、これで式典の混乱が収まるのかどうか、疑問も残る。教師が「違反しても重い処分にはならない」と受け止め、不起立や斉唱拒否が続くことにならないだろうか。 桜井龍子裁判官は補足意見として、「不起立と懲戒処分が繰