自治体が情報化に着手して久しい。従来の取り組みは手作業の業務をシステム化するものにとどまり、業務の高度化、ひいては市民サービスの向上までにはつながらなかった。こうした中、スマートデバイスやソーシャル、クラウドなどの登場により、新たな価値創出のための仕組みを構築しようとする動きが出ている。その実現に向け、CRMアプリケーションへの関心も高まっており、民間企業での取り組みを凌駕するような成功事例も既に自治体から出ているという。 自治体運営を新たなステージに導く“ガバメント2.0”に迫る 政府のIT戦略本部が2001年に「e-Japan」戦略を掲げたことで、日本でも本格的に進み始めた自治体の情報化。だが、そこで実現を目指した「電子自治体」には、これまでにいくつかの課題が浮かび上がってきた。 まず挙げられるのが、電子化による業務の高度化や住民サービスの向上が、想定されたほど進まなかったことである。
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