2001年5月、「公正証書原本不実記載」などの罪で逮捕された私は、「まったく身に覚えがない」と突っぱねた。 投資を勧められた神奈川の産業廃棄物処理場が倒産したとき、私を含めた7人が会合し、強制執行を免れるために土地と建物に架空の根抵当権仮登記などすることを決めたというのだ。しかし、私は会合には出席もしていない。完全に濡れ衣だった。 東京拘置所に面会にきた顧問弁護士のIさんに、「先生、絶対に無罪になるよね?」と聞いたら、「ナベさん、2年入るつもりなら無罪判決がとれる」。 しかし、塀の中に入って7カ月目、12月に寒くて耐えられなくなった。そこで不本意ながら、会合に参加したことを一部認め、保釈の道を選んでしまった。 裁判では「そんな会合、知らないし、出てもいない」と言い続けたものの、会合に参加したとされる人たちが「渡辺も一緒だった」と証言した。 判決は懲役2年執行猶予5年だった。悔しいので最高裁
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