赤外線天文衛星「ハーシェル」と宇宙背景放射観測衛星「プランク」による観測から、私たちが今日目にしている巨大銀河団の前身と言えそうな原始銀河団の候補が200個以上も発見された。 【2015年4月3日 ヨーロッパ宇宙機関】 ビッグバンから138億年経った現在の宇宙では、大半の銀河は数百、数千個の集団で存在している。宇宙がまだずっと若かったころ、こうした銀河団のような巨大な構造はどのようにして作られ、進化してきたのだろうか。 欧州の赤外線天文衛星「ハーシェル」と宇宙背景放射観測衛星「プランク」の観測によって、宇宙が30億歳だったころの天体が複数発見された。これらは、私たちの銀河の近傍にある、つまり現代に近い銀河団の、前身と言えそうな天体だ。 プランクによるサブミリ波全天マップ(中央)と、見つかった原始銀河団候補(周囲)。輪郭線は銀河密度を示す。クリックで拡大(提供:ESA and the Pla