送液の働きをするポンプは、微量サンプルの分析や体内埋め込み装置の開発など最先端研究分野において、小型化が求められています。しかし従来法では、電源やワイヤーなどが不可欠なため小型化には限界があります。そこで、理研を中心とした研究チームは、小型ポンプの材料に生体筋肉組織を利用したらどうかと考えました。生体組織なら、電力ではなく栄養や酸素という化学エネルギーのみで機能を発揮でき、使用後に材料は自然に還元されるので、クリーンテクノロジーの目的にもかなっています。 研究チームは、生体組織の中でミミズの体壁筋に着目しました。ミミズは太く短くおよび細く長くできるような体節からなり、これらの体節を交互に動かすことで移動します。ミミズの体壁筋は収縮力に優れるだけでなく、制御性や応答速度にも長けています。 まず、ミミズ筋肉シートの電気刺激に対する収縮力を測定したところ、最大9.3mN、収縮するまでの応答時間は
国立科学博物館は6日、未来に引き継ぐのにふさわしい重要科学技術史資料(愛称・未来技術遺産)に、世界初の超短波アンテナ「八木・宇田アンテナ」、洗浄力を高める酵素を配合した合成洗剤「トップ」など16件を新たに選定し登録した、と発表した。未来技術遺産の登録は2008年に始まり、合計225件となった。 今回登録されたのは以下の16点〈「」内は選定理由、( )カッコ内は所有者、製作年〉 八木・宇田アンテナ「世界最初の超短波アンテナ」(NHK放送博物館、1930)酵素パワーの「トップ」「初めて本格的に市場に受け入れられた酵素配合洗剤」(ライオン株式会社、1982〈内容物残 存資料の製作年〉)アレグレットPDR-2「世界初のCMOSセンサー採用デジタルカメラ」(日本カメラ博物館、1997)ペイント製造用手廻しロールミル「日本初の洋式塗料を製造」(日本ペイント歴史館、1884 頃)東田第一高炉「日本の鉄鋼
長野県林業総合センター指導部です。 林業に従事する皆さんにとって、チェーンソーはもっとも身近で重要な機械ですが、事故も多いため、当センターでも森林所有者や林業従事者を対象とした労働安全衛生法に基づく特別教育として3日間の講習を実施しています。 当所の講習では、写真のように実際に立木を伐採する実習も行っていますが、こうした作業を行っている中で、参加者からどのようにチェーンソーを選んだらよいのかと聞かれることが良くあります。 同じメーカーのチェーンソーであっても、刃が回転するバーの長さや排気量は様々です。当センター指導部でも、様々な研修に用いるために、下にあるように大きさが異なるチェーンソーを保有しています。 そこで、排気量の異なるチェーンソーを使って、どのような木を伐るときにどのようなチェーンソーを使えばよいかを試してみました。 この結果は、平成28年度の研究成果発表会の席で紹介しましたが、
5カ月で来館者200組を記録! 左官の魅力を体感できるショールーム 展開している事業の内容・特徴 近年、DIYを趣味にする人が多くなったこともあり、日本の伝統技術である「左官」が再び注目を集めている。そんな中、2015年8月に、業界でもめずらしい左官のショールーム「SAKAN LIBRARY」をスタートしたのが原田左官工業所だ。 「SAKAN LIBRARY」のコンセプトは“左官の図書館”。左官素材や表現方法のサンプルを常時100種類以上展示。左官関連の書籍や製品カタログも充実している。また、内装の床や壁にも「研ぎ出し」や「洗い出し」、「版築仕上げ」「コンクリート打ち放し風仕上げ」など、さまざまな左官技術が用いられている。 さらに、「サンプル製作室」が併設されており、さまざまな材料を用いて、その場でサンプルを試作することが可能。業界関係者だけでなく、一般の顧客にも開かれた空間となっている。
九州工業大学が開発を進めている森林管理のためのドローン(右上)と、自律走行で下草刈りをする四輪バギーの完成イメージ図=同大提供 九州工業大学(北九州市)は、高齢化が進む林業の作業効率化に最新のロボット技術を役立てようと、森林管理のための小型無人機ドローンと、下草刈り作業をする無人バギーの研究開発を進めている。2017年にも実用化を目指す。更なる技術向上を狙って、16年4月に森林内を飛行するドローン競技会を大分県由布市で初めて開く予定だ。 林業は、実際に人が山に入って木の高さや幹の太さを計測し、木材としての価値を評価している。下草刈りも単調できつい仕事だ。森林・林業白書によると、林業従事者の高齢化率(10年)は21%で、全産業平均と比べて2倍という高水準になっており、森林内での現場作業は負担が大きくなっている。
How to watch Polaris Dawn astronauts attempt the first commercial spacewalk
東京・本郷の東京大学工学部1号館前庭に、巨大な地下茎のような構造物が現れた。東京大学建築学専攻DFLが中心となり、「3Dペン」で制作したパビリオンだ。紅葉見物に訪れた人たちの“予期せぬ被写体”となっている。
国土防災技術(株)は10月20日、純国産フルボ酸による土壌改良で千葉県山武市の塩害被害を半年で回復させたことを公表した。 国土防災技術(株)が開発した「人工腐植技術(液体資材)」は、「純国産フルボ酸」が主要素材として使用されている。 ◆海外輸入していたフルボ酸を、純国産で量産できるようにした フルボ酸は自然界に微量しかない貴重な資源で、通常は腐植土壌(注)に多い。森林や土壌に存在する有機酸の1つとして植物にミネラルを補給する役目を担う。ほかにも植物に必要な肥料の交換能力を高めたり、効率よく肥料吸収を図り光合成量を向上させ酷暑期の耐性を高める効果もある。 これまでのフルボ酸はカナダ等から輸入で入手していた。しかし、度重なる採掘が腐植土層の破壊になり、環境悪化を招いているという指摘もあり、問題となっていた。 同社は国内森林資源のみを使った人工腐植土と純国産のフルボ酸を作ることに成功し、特許を取
織田信長の安土城(滋賀県近江八幡市)などの石垣を造った石工集団「穴太衆(あのうしゅう)」の伝統技術が海を渡る。自然石を利用した石積みの美しさと堅固さが特徴だが、近年は国内での需要に陰りも。技術を現代に継承する業者が、活路を見いだすべく積極的に海外で行ってきたPRが実り、米国から初の注文を受けた。 「石がどこに行きたいかを教えてくれる」。穴太衆の系譜を唯一受け継ぐ、粟田建設(大津市)の粟田純徳社長(46)は話す。大津市の日吉大社の石垣修繕現場で、数ある石を一つ一つ手に取って声を聞き、計算されたかのようにピタリとはまる行き先を見極め、積み上げる。 「穴太衆積み」と呼ばれる技術は個々の石それぞれが振動を吸収して揺れを抑え、地震や風雪に強いのが特徴。信長が延暦寺焼き打ちの後、残った石垣の堅固さに感心し、安土城の石垣を任せたとされる。その後は各地の築城にも関わり、技術は大阪城などで用いられ、全国に名
学習用コンピュータソフトウェアを中心にした製品をリリースし、科学技術計算など基盤とした新技術開発を行っている日本ソフトウエアアプローチは、まったく新しい発想による「円弧動エンジン」の設計を完了し、同エンジンの試作機製作や実用化に向けて量産型エンジンを開発・生産に携わる提携先企業を探している。 円弧動エンジンは、ドーナツ状シリンダー内部で2つのピストンが円周方向に往復運動する構造。燃焼室は各ピストンの両側に存在し、シャフトの対称方向にもう1組のピストンが設けられる。ピストンの動きは歯車機構を介してシャフトに伝えられ、クランクにより吸排気バルブを駆動する。 既存のレシプロエンジンがピストンの直線運動をクランクを介して回転運動に変換しているのに対し、円弧動エンジンではピストン円弧状に動いて直線運動を回転運動に変換する必要がない。このため同社では従来型レシプロエンジンとロータリーエンジンの中間にあ
都市ガスで発電し、お湯も得られるエネファーム。この考え方を最大限に拡張すると、排気ガスから発電するオートバイや自動車用の発電機になる。排気ガス中にわずかに残っている燃料を取り込み、燃料電池で発電する。さらに排気ガスと燃料電池の熱自体から電力を得るという発想だ。 自動車やオートバイでは燃費向上が強く求められている。ガソリン車ではエンジンの改良や車体の軽量化などが燃費向上技術の主流だ。 静岡県の自動車部品メーカーであるアツミテックの手法は異なる。エンジンの排ガスから電気エネルギーを取り出し、補助電源として利用するというものだ。自動車やオートバイではエンジンに専用の発電機(オルタネーター)を接続し、鉛蓄電池に充電、ライトなど車内のさまざまな機器が利用している。つまり、ガソリンが発電のために「無駄」になっており、その分だけ燃費が落ちている。排ガス発電はこのオルタネーターの代わりに役立つ。 同社が試
本連載では、Life is Tech ! が主催するイベント「Edu×Tech Fes 2013 U-18~驚異のプレゼンテーション~」をレポートする。Edu×Tech Fes 2013 U-18は、テクノロジーから教育を考え、教育からテクノロジーを考えるイベント。天才中高生が語るゾクゾクする3時間を、全7回の連載でお届けする。 山本氏は、3~4歳のころからCGに興味があり、Pixarの映画が大好き、将来は「Pixarでアニメーション映画を作りたい。そして、夢の大切さを世界に発信したい」と語る。千葉県立千葉中学校に入学後、中学のゼミでCGの研究を始めた。ゼミでは、デジタルハリウッドや日本のPixarを目指すマーザ・アニメーションプラネットで働く人の話を聞き、研究発表を行った。すると、ある先生が全校生徒の前でこんなことを言ったという。――「CGなんかの研究をして、何の社会貢献になるんだ」――
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