アストロダイナミクスと重力測定降下運用 これまでの「はやぶさ2」の運用のうちあまり報告がされていなかったことの1つにアストロダイナミクスがあります。宇宙工学では、宇宙機の運動や姿勢、軌道などを扱う飛行力学全般のことを「アストロダイナミクス」と呼んでいます。たとえば、2018年8月に行った重力測定降下運用で活躍しました。少し前のことになりますが、ここでご紹介します。 2018年8月6日から7日にかけて、小惑星リュウグウの重力の強さを推定するための「重力測定降下運用」が行われました。まず、「はやぶさ2」を高度20kmのホームポジションから高度約6100mまで降下させ、ここで軌道制御を一時的に止めて、機体をリュウグウに向けて「自由落下」させました。高度約850mまで降下したところで、今度はスラスターを瞬間的に噴いて機体に上向きの速度を与え、再び高度約6100mまで「自由上昇」をさせました(ボール
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