Citrix社は8月10日、先ごろホステド仮想化技術の管理からVMware ViewやCitrix XenDesktop上でのいわゆるContainers for Virtual Desktop Infrastructure（VDI）環境提供への転換を行い、「vDesk」と呼ばれるOS仮想化プラットフォームを販売するRingCube社の買収を発表した。買収の詳細は明らかにされていない。 Citrix社は今回の買収に先立ち、2011年5月にはKaviza社も買収し、VDIソリューション製品群をさらに拡大している。RingCube社の技術を利用することで、Citrix社は同社が現在この要件に対応するソリューションとして提供する各ユーザ専用の仮想デスクトップを用意せず仮想デスクトップをパーソナライズできるようになる。 vDeskはユーザ固有のアプリ、データ、設定のみが格納された個人用vDiskを

年末を直前に控え、Microsoft社が同社で最も野心的な仮想化プラットフォームの1つであるServer App-Vの最初のベータを約束通りリリースしてきた。 App-V技術は、2006年5月のSoftricity社買収によりMicrosoft社が入手したアプリケーション仮想化プラットフォームのSoftGridから派生したもの。 買収前まで主要ソリューションだと見なされていた同製品は、Microsoft社のリソースをもってしても主流プラットフォームとはならなかった。これは複数の要因による。 Software Assurance（SA）顧客向けに提供されて論争を呼ぶMicrosoft Desktop Optimization Pack（MDOP）にApp-Vを入れる判断 製品群全体でApp-Vをサポートする体制の欠如（Office 2010がApp-Vパッケージとして提供された初の主力アプリ

CRNは先月、Gartner社調査担当バイスプレジデント、Jeffrey Hewitt氏のインタビューが掲載された記事を公開した。同インタビューはGartner社が公表したサーバの四半期売上レポートに関するもので、このレポートによると、2010年第3四半期におけるサーバの世界合計出荷台数は2009年同期比14.2％増の約220万台だった。これにより総出荷額は123億ドルとなり、2009年同期比15.3％増となった。 特に、サーバの売上増とサーバの出荷台数増の差（1.1％）はこれまで市場では見られなかったものだ。Hewitt氏によると、これは顧客がサーバのワークロード仮想化に向けてよりハイエンド構成のサーバを購入しているため、x86マシンの売上高が大幅に伸びたことに起因するという。 （※下記は引用部分の参考翻訳として掲載。） 「…これはサーバに対する投資が回復しつつあることを示す兆候だ」、

Paul Wilson氏がCitrix社のブログに長文記事を投稿し、VDIソリューションのIOPSの予測方法改善に関する自身の洞察を披露している。ただし同氏は、ストレージ層の容量不足を回避するには試験を実施して結果を分析するしか方法はないと指摘する。 通常、予測を行うには全ユーザの平均IOPSを取得し、これにユーザ数をかけてストレージ要件を判断するが、Wilson氏によるとこれでは不十分だという。 現在、IOPSは「ブートストーム」（マシンの起動処理時）および「ログインストーム」（ユーザのログイン処理時）と呼ばれるものを考慮して予測が行われている。同氏によると、これらのIOPSを記録して最も高い値をIOPSの予測に利用するのが理想であり、これはCitrix社が同社の「XenDesktop 4.0 Planning Guide–Hosted VM-Based Resource Allocat

VMware社が「Performance of Virtualizaed SQL Server-Based VMware vCenter Database」（仮想化されたSQL ServerベースのVMware vCenterデータベースのパフォーマンス）というタイトルの論文を公表した。同論文は17ページ構成で、その内容はvSphere 4.1上で仮想化された仮想SQL ServerベースのvCenterデータベースの影響についてのパフォーマンス研究となっている。 パフォーマンスをテストするため、Windowsの物理および仮想の両インストレーションを使用し、SQL Server 2008 R2を動かしている。まる1年分の棚卸しデータ、アラームイベント、そしてタスクやパフォーマンス統計に相当するデータをスクリプトを使ってデータベースに読み込み、大規模vCenterインプリメンテーションを再現

かつて、VMware社とOracle社は素晴らしいビジネスパートナーだった。VMware社はおそらく膨大な量のリソースをつぎ込んでOracle社製品をスムーズに実行できるようハイパーバイザーをチューニングし、このような仮想化ソリューションの存在価値を顧客に説くべく間違いなく多大な努力をしてきた。 Oracle社は2006年半ば、仮想化市場の標準不在に対する失望を公言した。同社はその後、自身のハードウェア仮想化市場参入を決め、わずか1年後にはOracle VM仮想インフラを投入した。そして、同社が即座に自社ハイパーバイザーのみにサポートを制限したため、VMware社との提携は終了した。 Sun社とVirtual Iron社の仮想化技術買収は、Oracle社がこれに関して絶対に考え方を変えず、サポートの限定を武器にマーケットシェアを拡大することを示唆していた。 一方、VMware社はその後何年

VMware社は1年近く前、新興企業のTeradici社との長い共同開発の末にソフトウェア専用版RDPのPC over IP（PCoIP）を投入した。PCoIPは、Microsoft RDPとともにView 4.0でサポートされ、新しいView 4.5でも健在であることは言うまでもない。 VDIに関心のある顧客はそれ以来、PCoIPが2009年2月にXenDesktop 3.0と一緒に投入されたICAプロトコルの拡張であるCitrix High Definition eXperience（HDX）プロトコルと同等なのか、それとも優れているのかという疑問をずっと抱いてきた。 このテーマに関してはベンチマークがいくつか公開されているが、「企業の平均的なユーザにとっての使い勝手はどうなのか？」という簡単な質問に答える実環境テストはなかった。 Gartner社調査担当バイスプレジデントのChris

まもなく開催されるカンファレンスを宣伝するため、調査会社のGartner社が仮想化に関する新しい予測を先ごろ公開した。2010年末までの仮想化率は全サーバワークロードのわずか25％にとどまるだろうというものだ。 調査担当バイスプレジデントのPhilip Dawson氏は次のようにも加えている。 （※下記は引用部分の参考翻訳として掲載。） 仮想化は2015年までインフラや運用に最も大きな影響を与え、大きな課題となる問題であり続け、管理の方法、購入の手段や対象、導入の方法、計画の方法、そして課金の方法を変えていくだろう。… さらに興味深いのは、Gartner社がライセンスは今でも仮想化の採用における重要な課題だとしている点だ。 （※下記は引用部分の参考翻訳として掲載。） 仮想化の幅広い普及に向けては仮想化のライセンスが相変わらず大きな障害となっている。ベンダーが各社のソフトウェアの価格や関連

virtualization.infoは先月、VMware社がvSphere 4.1の発売に合わせて仮想インフラのアーキテクチャにまもなく大幅な変更を加えることを明らかにしたと伝えた。 なかでも最も重要なのは、おそらく同社ハイパーバイザーの次期バージョンでは「Console Operating System」（COS）が未搭載になるというものだろう。 ESXiが唯一の手段になることを再確認したい顧客のために、VMware社はESXの開発終了を発表し、これを最終的に明確にしてきた。 …今後、顧客がvSphereの導入で利用できるのはESXiだけになる。かつてService Consoleで行われていたインフラ管理タスクはVMカーネルの下で実行されるタスクによって行われるようになるが、一部のESXユーザがカスタムスクリプト、サードパーティー製品、あるいはService Consoleを使った運

Citrix社国際コンサルティングソリューション担当主任アーキテクトのDaniel Feller氏が、デスクトップ仮想化ソリューションのインプリメント時に犯す10の過ちに関して一連の投稿を5月から公開している。 最新の投稿は8月5日で、以下にその全リストを紹介する。 Misconfiguration of storage（ストレージの構成ミス） Using VDI Defaults（VDIデフォルトの使用） Not spending your cache wisely（キャッシュの賢くない使い方） Not Optimizing the Desktop Image（デスクトップイメージの最適化忘れ） Managing the incoming storm（大量データの管理） Protection from Anti-Virus（アンチウイルス機能による保護） Improper Res

VMware社は7月20日、2010年第2四半期の決算報告を発表した。この決算発表のなかで、同社の幹部は市場におけるVDIの普及度と直近の予想について簡単にコメントした。 VMware社は相変わらず、VDIが主流技術として早急に普及することに関して驚くほど懐疑的だ。また、また、大半の企業がクライアント仮想化の概念をまだ受け入れていないことは明らかだが、それでもここ数年に出てきた言葉には非常に大きな変化が見られる。 COOのTod Nielsen氏は2010年第1四半期決算発表のなかで次のように語っている。 われわれには不明だが、この市場はいったいいつピークに達するのだろうか。われわれは関心を持ち、重点を置いているとしていたが、それが年末になるのか、2011年になるのか、あるいは一体いつになるのか分からない。だが、間違いなくわれわれはここに着目しており、ピークに達したら必ずその機会を活用する

VMware社は2日前に第2四半期の素晴らしい業績を発表したが、近い将来、同仮想化ベンダーがすべての市場でトップの座を維持し続けることはできない、と考えているところもある。 実際、Dow Jonesの報道によると、Goldman Sachs社により先月リリースされたVDI関連のリサーチメモには、Citrix社がVMware社を抜いて今後3年以内に市場をリードするとある。 同金融機関は「Americas Morning Summary of June 9」（6月9日午前のまとめアメリカ版）に以下のように書いている。 われわれは、当面はCitrix社とVMware社が90％近くのシェアを確保し、両社でVDI市場を独占すると考えている。しかし、現在の勢いはCitrix社優位に流れている。そこで、われわれは2009年の42％から2013年には50％へと拡大するCitrix社のマーケットシェアを反映

驚くべきことに、Cisco社史上初のブレードシステムである「Unified Computing System」（UCS）の発売からもう1年以上が経つ。 2009年3月以来、Cisco社はVMware社やEMC社との密接な関係のおかげもあって多数のデータセンタに浸透してきた。 The Registerは5月、売上高が連続で168％増、固有顧客ベースは倍増の900社以上に達したと報じている。 Cisco社は先月、新規顧客を新たに100社獲得したことを報じている。 Cisco社が大きくマーケットシェアを伸ばした場合に最も大きな被害を受けるHP社はさまざまな反応を見せている。 同社は新たなライバルを公に非難し、3Com社を買収してネットワーキング製品を強化し、仮想化に関するMicrosoft社との提携を更新した。 この競争と、そこから生み出されるファブリックコンピューティング、仮想化、そしてクラウ