Avinash K. DixitとBarry J. Nalebuffの『戦略的思考とは何か』(菅野隆・嶋津祐一=訳、阪急コミュニケーションズ、1991年10月)を読んだのだが、第9章の「協力と協調」に、QWERTY配列に対するガセネタが披露されていた。 一九世紀の半ばまでタイプライターのキーボードの文字配列には標準形がなかったが、一八七三年に至って、クリストファー・ショールスが「最新」レイアウトを開発した。そのレイアウトは左上列に配置された六つのアルファベット文字から「Qwerty」と呼ばれた。 Christopher Latham Sholesが考案したキー配列が「Qwerty」と呼ばれるようになるのは、20世紀に入ってからのことで、それ以前は「Universal」とか「Remington Key-board」とか呼ばれていた。また「Qwerty」が「標準形」のキー配列となったのは、やは