【ワシントン=山本秀也】訪日日程を繰り上げて米国に戻った亡命ウイグル人組織「世界ウイグル会議」のラビア・カーディル議長は31日、帰米の理由となった米下院外交委員会(バーマン委員長)の会合に出席した。議員らが訪日の労をねぎらい、同議長も「訪日では日本のみなさんに温かく迎えていただいた。関係者の方々にお礼申し上げたい」と語った。 会合は非公開で、同委所属の与野党議員のほか、議会関係者が列席。協議内容は明らかにされていないが、カーディル氏は、ウイグル暴動の背景や暴動後の現地情勢、ウイグル問題をめぐる米政府の対応で見解を述べたほか、在米亡命組織の運営で意見を交わしたとみられる。 ウイグル暴動について、米国務省はカーディル氏が「扇動」したとする中国政府の非難を「根拠がない」と退ける一方、多数の死傷者を出した武力鎮圧をめぐっては、中国当局への非難を避けた。米政府の慎重な姿勢に対し、議会の人権派議員から