米国のメディア業界は、この1~2年でゆっくり、かつ確実に変化している。“トレンド”というよりは、“進化”に近いものかもしれない。急激かつ一過性のものではなく、目立たないがじわじわと変化していっているような印象だ。 その変化が垣間見えるのは「メディアによる『コンテンツスタジオ』の相次ぐ開設」である。コンテンツスタジオとは、主に広告主企業に対し、メディア企業がその専門性を活かして立ち上げる、企業のブランデッドコンテンツ(ブランドや商品などに関わるメッセージを備えたコンテンツ)やネイティブ広告(一見しただけでは広告に見えないフォーマットを持つ広告)の制作のための組織である。 コンテンツスタジオという言葉は、日本ではまだそれほど広い範囲で語られていない印象を受ける。あまりニュースとしても大きく扱われることはない。 しかし米国ではこの1〜2年の間に、メディアがコンテンツスタジオを持つケースが相次いで