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ブックマーク / www.10plus1.jp (5)

  • まちづくりと「地域アート」──「関係性の美学」の日本的文脈

    自走するゾンビとオルタナティヴなプラットフォーム 星野太氏 星野──地域に根ざしたオープンエンドな作品の氾濫や、若いアーティスト、ボランティア、一般の参加者にいたるまでのさまざまな「やりがいの搾取」が行なわれている状況下で、「関係(性)」がそれを正当化するための有効な概念に思われたという側面があると思います。特に、美術批評の影響力が次第に弱まっていった90年代後半から00年代にかけて、「関係性の美学」という言葉そのものがひとり歩きし、次第に脚光を浴びることになった。 この問題を考えるためには、ヨーロッパで「関係性の美学」がどう認知されているかということを踏まえておく必要があると思います。ちょうど最近、ポンピドゥ・センターで行なわれている大規模なマルセル・デュシャン展を見る機会がありました。そのときコレクション展も一緒に見てきたのですが、1980年代から今日までの現代美術の流れを紹介するフロ

    まちづくりと「地域アート」──「関係性の美学」の日本的文脈
  • コンピュテーショナル・デザインと拡張するAI技術

    小渕祐介(建築家、東京大学建築学科准教授) ドミニク・チェン(株式会社ディヴィデュアル共同創業取締役) コンピュテーショナル・デザインの展開 ──実装可能になったテクノロジー 小渕祐介氏 小渕祐介──私のバックグラウンドをお話しすると、カナダの高校を出て、トロント大学の建築学科に進みました。学部3年生が終わる頃に、当時、南カリフォルニア建築大学(SCI-Arc)の学長だったマイケル・ロトンディが講義をしに来て、話をする機会がありました。そこで私が17歳のときに半年間アメリカをヒッチハイクして旅したことや、大学で学生が主体となって運営するレクチャー・シリーズやワークショップなど企画したりして学生の活動を活発化しているといった話をしていたら、「そんなことをやっているなら仕事をあげるから事務所に来いよ」と言われ、ロサンゼルスへ行きました。当時マイケル・ロトンディは、トム・メインとともにMorph

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  • パタン・ランゲージの今日的意義──新たなコラボレーションのかたち

    ディスカッション: 「見えない課題」と「見えるかたち」をめぐって(藤村龍至×井庭崇×難波和彦) コンテンツの不在 難波──これは『形の合成に関するノート』(鹿島出版会、1978。以下『ノート』)で最初に出てくるデザインの3段階を示す図です。デザインはコンテクストと形をフィットさせることだとアレグザンダーは定義していますが、職人が現実のコンテクストと物を前にして直接制作するのが第1段階です。第2段階は、設計者が図面やダイアグラムを描き、それをもとに制作するという通常の設計方法です。そして、書で彼が追求している第3段階は、デザイナーの勘や主観を排し、コンテクストを徹底的に客観化し、コンピュータによってデザインに落とし込むという方法です。この数学的・演繹的方法には、世界中の建築家が衝撃を受けたのですが、実際にこの方法で設計してみると、ありふれた陳腐なデザインになってしまうことがわかった。あらゆ

    パタン・ランゲージの今日的意義──新たなコラボレーションのかたち
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  • 自己組織化は設計可能か──スティグマジーの可能性

    今回筆者が編集部から依頼されたテーマは、「きたるべき秩序とはなにか」というものだ。その論考に入る前に、自己紹介もかねて、稿を執筆するに至った背景や経緯について簡単に記しておきたい。 昨年から筆者は、さまざまな場所でウェブ上の新しい「秩序」に関する論考を発表する機会に恵まれてきたが★1、そこでキーワードにしてきたのが「生態系」や「生成力」といったある種の生命論的・生態学的なメタファーであった。インターネットの大衆的普及からはや10年以上が経過したが、そこでは種々さまざまなコミュニティやそれを支えるアーキテクチャ(人工構造物)が日々発生・成長・淘汰を繰り返しており、その全容を見渡すことは極めて難しくなっている。筆者はまずその現象に切り込むための解読格子として、「生態系」をはじめとする生命論的なメタファーを採用したのである。 ■ しかし、ただちに注釈しておかねばならないのは、こうした生命系のメ

    自己組織化は設計可能か──スティグマジーの可能性
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