2015~17年の質の高い科学論文の国別シェアで、中国が理工系の151研究領域のうち71領域で首位を占めていることが、国立研究開発法人「科学技術振興機構」(JST)の分析で分かった。残りの80領域は米国が首位で、最先端の科学研究で米中両国の2強体制が鮮明になった。一方、日本は上位5位以内の研究領域の数が約20年前に比べ激減しており、相対的に研究力が低下している現状が浮き彫りになった。 論文は他の論文に引用される回数が多いほど注目度が高く、優れているとされる。JSTはオランダの学術出版大手エルゼビアの論文データベースを使い、引用回数が3年間の平均で上位10%に入る論文群を分析。対象は臨床医学を除く理工系の151領域で、内訳は、生命科学(領域数46)▽工学・化学・材料(同39)▽コンピューター科学・数学(同26)▽物理・エネルギー・環境(同40)。
2015年9月、インドネシアのリアウ州カムパルの森林火災の後、イヌを散歩させる男性。新たな研究により、イヌは東アジア南部で最初に家畜化されたことが明らかになった。(PHOTOGRAPH BY TANTO H.,XINHUA PRESS/CORBIS) 人間社会に疲れた私たちを癒してくれるイヌは、もとをたどればオオカミだ。だが、オオカミが人類の友になった過程は長らく分かっていなかった。 イヌの起源について、有力な説は主に2つある。ひとつは人類が1万年前~3万2000年前に、おそらく中国を含む東アジア南部のどこかでオオカミの家畜化を始めたというもの。これは、母から子へと受け継がれるミトコンドリアDNAを調べる研究による。そしてもうひとつは、イヌの家畜化が始まった場所はヨーロッパか中東というものだ。こちらはほかの遺伝子マーカー(ゲノム上に分散するDNAの断片など)を調べた別の研究の結果である。(
成都航空での初就航から1ヶ月半2016年6月28日、中国初の国産リージョナルジェット機ARJ21-700(以降、必要ない限りARJと略)が悲願の就航を果たしました。運航したのは成都航空という四川省成都を拠点とする航空会社、路線は成都から上海でした。 就航当初からARJは成都=上海虹橋間で週3便の運航を行っていました。就航から1ヶ月ほどたった8月初旬の時点で存在する機体(試験機除く)は1機のみ(のはず)。新造機はトラブル等で欠航することが多いのですが、Flight Radarで見ると特に大きなトラブルなく運航していることを確認できていました。 もしかしたら行けるかも 就航当初からARJに乗ろうと思っていた僕は、うまく行く予感がし始めました。1機しか納入されていない状態では、トラブル発生時に代替となる機体がないため、やはり慎重になってしまうんですよね。確実に乗ろうと思ったら、2~3機納入され、
中華人民共和国(中国)は6月25日21時00分(日本時間)、南シナ海の海南島に新たに建設した「文昌衛星発射センター」から、新型ロケット「長征七号」を打ち上げた。ロケットは順調に飛行し、搭載していた新型有人宇宙船の試験機など、合計6機の人工衛星の軌道投入に成功。宇宙船の試験機は翌日、内モンゴル自治区に広がるゴビ砂漠への着陸に成功した。 新型ロケットと宇宙船、そして新しいロケット発射場と、中国は宇宙開発において三兎を追い、そしてすべて捕まえることに成功した。この事実は一体何を意味しているのか。本連載では、新型ロケットと宇宙船、新しいロケット発射場がそれぞれどのようなものなのか、さらに中国の宇宙開発の現状と今後について、4回に分けて解説したい。 生まれ変わる長征ロケット これまで中国は、地球低軌道への打ち上げに適した「長征二号」、静止衛星の打ち上げに適した「長征三号」、極軌道衛星の打ち上げに適し
嫦娥3号が2013年12月23日に撮影した、4枚の写真からなるモザイク画像。探査車「玉兎(ぎょくと)」の右側のソーラーパネルが、傾いた日光をうまくキャッチできるように少し下向きになっている。 (PHOTOGRAPH BY CHINESE ACADEMY OF SCIENCES, CHINA NATIONAL SPACE ADMINISTRATION / THE SCIENCE AND APPLICATION CENTER FOR MOON AND DEEPSPACE EXPLORATION/EMILY LAKDAWALLA) 中国の月探査機「嫦娥(じょうが)3号」の鋭い目で見た月面だ。 嫦娥3号は2013年12月14日、探査車「玉兎(ぎょくと)」とともに月北部の「雨の海」に着陸を果たした(月の「海」は玄武岩で覆われた黒い部分を指す)。これにより中国は、ソビエト連邦および米国に次いで月面への
2016年1月16日、台湾(中華民国)において総統及び立法院(国会)議員を選ぶ同時選挙がおこなわれた。結果は、最大野党・民主進歩党の蔡英文主席が約689万票を集め、与党・中国国民党候補の朱立倫主席に300万票以上の差を付け圧勝。民進党は立法院でも、1986年の結党以来初の過半数の議席を獲得し、国会とのねじれのない完全な政権交代をはじめて成し遂げた。台湾は中国大陸との関係改善をより志向する「藍営」(藍色陣営:国民党に代表される)と、台湾アイデンティティをより強調する「緑営」(緑色陣営:民進党に代表される)の二大政党制の国だが、今回のダブル選では、学生運動「ヒマワリ学運」をルーツに持つ新政党・時代力量の躍進と合わせて、政界の「緑化」が一気に進行することになった。 ところで、今回の選挙結果に最も強い関心を示した外国は、(中国政府の関係者を除けば)おそらく日本だっただろう。一昔前までは、中国への配
中国・重慶の洞窟で、全長1.4m、体重52kgの巨大なチュウゴクオオサンショウウオが発見されました。世界最大の両生類として知られるオオサンショウウオですが、ここまで成長するのは非常に稀です。 中国だけでなく、最近では日本、台湾にまで移入しているチュウゴクオオサンショウウオ。日本のオオサンショウウオと似ており、全長1mを超えることは非常に稀です。 今回発見されたオオサンショウウオは、洞窟内で発見されました。全長1.4m、体重52kgという大きさで、推定年齢は200歳以上とされています。捕獲されたオオサンショウウオは、研究施設で保護されています。 中国では、オオサンショウウオは漢方の材料として珍重されており、食用や美容品とされ、皮革も利用されます。食用としては、滋養強壮、貧血防止、月経不順などに効用があると信じられています。中国では1960年から養殖が始まり、1970年代には飼育下繁殖に成功し
中国共産党と軍、政府は3日、「中国人民抗日戦争・世界反ファシズム戦争勝利70周年」の記念式典を北京・天安門広場で開いた。兵士1万2千人による大規模な軍事パレードも行われ、最新兵器を披露した。習近平(シーチンピン)国家主席は演説で、列強の侵略を受けた歴史からの決別と、平和的な台頭を目指すという中国の立場を強調し、中国軍の兵力30万人削減を表明した。 習指導部は1945年9月2日に日本が降伏文書に調印したことを受け、戦勝を祝った3日を「抗日戦争勝利記念日」とし、終戦70周年に合わせて初めて国家的式典を開いた。 習主席は演説で「抗日戦争の勝利で日本軍国主義の企てを徹底的に粉砕し、大国としての中国の地位を再び打ち立てた」と戦勝の意義を強調。「中国は永遠に覇権を唱えず、拡張を図らず、自らが経験した悲惨な経験をほかの民族に押しつけることはしない」と平和発展を目指す姿勢を示し、約230万人の中国軍の兵力
中国が提唱するアジアインフラ投資銀行(AIIB)へ参加する動きが28日、有力新興国に広がった。ブラジルとロシアが相次ぎ参加を表明、オーストラリアも続く見通しとなった。アジアの成長力の魅力や米国優位の国際金融秩序への反感も追い風に、中国の構想に加わる国々が増えている。 ブラジル大統領府は27日夜(日本時間28日午前)、「中国からの招待に応じ、AIIBの創設メンバーとなる」との短いニュース速報を流した。 ロシアのシュワロフ第1副首相は28日に中国海南省博鰲(ボアオ)で開幕式があった「ボアオ・アジアフォーラム」で、「プーチン大統領がAIIBへの参加を決めたことをお知らせしたい」と発言。中国政府は、オランダとグルジアも参加すると発表した。豪州のコールマン金融相も「明日にも参加を正式に表明するだろう」と述べた。 ブラジルやロシアは中国ととも… こちらは有料会員限定記事です。有料会員になると続きをお読
ケニア・ナイロビに集められた銃器類の山から飛び立つ鳥(2010年3月24日撮影、資料写真)。(c)AFP/Tony KARUMBA 【3月16日 AFP】スウェーデンのシンクタンク「ストックホルム国際平和研究所(Stockholm International Peace Research Institute、SIPRI)」が16日に公表した報告書で、中国が米露に次ぐ世界3位の武器輸出国となったことが明らかになった。 同報告書によると、2010~14年の世界の通常兵器取引量は05~09年から16%増加した。最も取引量が多かったのは31%を占めた米国、2位は27%のロシアだった。 3位の中国と、4位のドイツ、5位のフランスの取引量はいずれも世界全体の5%ほど。中国の取引量は05~09年と比べて143%増となり、僅差で独仏を上回った。 中国の輸出先は3分の2以上をパキスタン、バングラデシュ、ミャ
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