在日中国大使館1等書記官の「スパイ疑惑」を報じた記事で名誉を傷つけられたとして、元農水副大臣で民主党前衆院議員の筒井信隆氏が5日、読売新聞東京本社などに謝罪広告と5750万円の損害賠償を求める訴訟を東京地裁に起こしたと発表した。 提訴は先月31日付。問題としているのは、書記官が農水省の機密情報を把握していたなどとする昨年5月以降の一連の記事。この書記官は外国人登録法違反容疑などで書類送検され、東京地検が同年10月に不起訴(起訴猶予)にしている。 「筒井氏が主導していた事業に、書記官が関与していた」などとする記事の表現について、筒井氏側は「スパイに機密情報を渡したような印象を与える記事で、事実無根だ」と主張している。 読売新聞グループ本社広報部は「記事は十分な取材に基づいた真実であり、内容が虚偽との指摘は全くあたらない」とのコメントを出した。 関連リンク【新聞】中国書記官スパイ疑惑報道