雨の中、浸水被害を受けた家具などを運び込む住民ら=16日午前10時45分ごろ、佐賀県武雄市朝日町中野(撮影・糸山信) 九州各地を襲った季節外れの記録的な大雨。浸水被害に見舞われた佐賀県武雄市や福岡県久留米市では、小康状態となった16日も住民の避難が続いた。大雨は17日以降も続くとみられる。被災した家屋の片付けも進まず、住民たちは疲労と不安が入り交じった表情で天を仰いだ。 【図解】内水氾濫とは 六角川の氾濫で浸水が拡大した佐賀県。国土交通省によると、推定約5800ヘクタールが浸水し、災害派遣要請を受けた陸上自衛隊が救助活動に当たった。16日で解消したが、武雄市の家屋被害は2019年8月の大雨を上回っており、住民生活に甚大な影響を及ぼしている。 「これまでだったら15日の晴天で避難は終了だったのに…」。武雄市文化会館に身を寄せる池上泰子さん(82)は、雨脚が時折強まる外を眺めてつぶやいた。 避