角界を揺るがす八百長疑惑。日本相撲協会の放駒理事長は2日の会見で「過去には一切なかった」と述べたが、11年間の星取表を調べ上げ、八百長の存在を統計的に示した2002年の学術論文が改めて注目を集めている。 米シカゴ大のスティーブン・レビット教授(経済学)らは1989年から2000年までの十両以上の取組3万2千回以上を調べた。7勝7敗で迎えた力士の千秋楽での勝率は75%にもなった。 勝ち越しをかけた一番で勝率が上がるのは八百長ではなく、力士が必死になるからという説明もあり得るが、同じ相手と次の場所以降で対戦したときの勝率は4割程度に下がっていた。 教授らは、わざと負けることで借りを返したと分析。ただ、統計的には返し切れたとは言えず、残る分は金銭で埋めたのでは、とした。 勝ち星の数が番付に与えた影響を調べると、8勝した力士は平均約7枚昇格、7勝だと約4枚降格、差は11枚分だったが、9、1