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ブックマーク / courrier.jp (73)

  • ほとんど犯罪のない国、ニッポンの“のどかさ”の秘密を仏紙が探る | 鍵は警察? 司法? それともヤクザ?

    20年前と比較して、犯罪件数が大幅に減った日海外から来た観光客は、カフェのテーブルに置きっぱなしのスマートフォンや、道端の自動販売機に「平和」を感じ、日に詳しい海外紙記者も、日で流れるニュースの「のどかさ」に驚く。そして、仏紙「フィガロ」の記者は問う。「いったいなぜ、この国はこんなに犯罪が少ないのか」、「その理由は、どこにあるのか」と。 日で1年間に押収された大麻の量は、フランスの320分の1、強盗の件数は37分の1、窃盗は13分の1。これが日仏の犯罪に関する主要統計の差だ。両国は多くのテーマに関して何かと比較したがるが、この興味深いテーマに関する研究は、あまりにも少ない。 日のマスコミが報じる軽犯罪の数々は、この国の“のどかさ”を物語っている。「ぶどうが盗まれた」、「『ショート』のお金を払っておいて『ロング』のコーヒーを入れた」、「豆腐が盗まれた」……。ほんの些細な理由で逮捕

    ほとんど犯罪のない国、ニッポンの“のどかさ”の秘密を仏紙が探る | 鍵は警察? 司法? それともヤクザ?
  • 世界を制する「ヘンタイ」─それは消費者の内面的な矛盾の表れだ | 仏紙「ル・モンド」が分析

    「kawaii」、「emoji」、「sushi」などとともに、「hentai」も海外へ流出した日語の一つだ。だが、日での「変態」とは少々意味が異なり、海外での「ヘンタイ」は漫画やアニメのジャンルの一つ、「ポルノ漫画」、「ポルノアニメ」を意味する。 「ファンタスム(幻想)」はどこで生まれるのか──? ポルノ関係者にこの質問を投げかければ、「日」という答えが返ってくる可能性が高い。数字は明白に示している。大手ポルノ共有サイト「Pornhub」で、2019年からもっとも多く検索されたワードは「ヘンタイ」(ポルノ漫画、ポルノアニメ)、そして2番目は「日人」である。 この流行は世界的なもので、ポーランドからメキシコまで、男女問わず長く続いている。まったく驚くべきことだ。 そこで数々の疑問が浮かぶ。長らく青少年のコンテンツだった漫画が、どうして大人の隠れ場に入り込んできたのだろうか? 文化的に

    世界を制する「ヘンタイ」─それは消費者の内面的な矛盾の表れだ | 仏紙「ル・モンド」が分析
  • 気鋭の人類学者、項飆「中国の若者はかなり悲観的になっている」 | 英国オックスフォード大元教授が語る、不景気下の中国の若者たちの思想とは

    1972年浙江省温州市生まれで、英国オックスフォード大学の社会人類学の元教授で、現在ドイツのマックス・プランク社会人類学研究所員である項飆(シャン・ビャオ)。気鋭の人類学者である彼が、不景気のなかにある現代の中国の若者たちが何を考えているのか、また、今後の中国にどのような影響を与えるのかを語る。 ──中国の若者は景気後退にどのような影響を受けているのでしょうか? 若者たちは高齢者に比べてはるかに大きな影響を受けています。高齢者たちは過去40年間の高度成長の恩恵を受け、貯蓄や不動産を持っているような人々です。 一方、いまの新卒の若者たちは、将来に大きな期待を持って育った世代です。彼らにとって現実とのギャップは非常に厳しい。仕事もキャリアアップの機会も少ない。また、就職できたとしても、IT業界のように、企業は激しい競争を繰り広げているため、条件がより厳しくなっているのです。 もちろん、社会集団

    気鋭の人類学者、項飆「中国の若者はかなり悲観的になっている」 | 英国オックスフォード大元教授が語る、不景気下の中国の若者たちの思想とは
  • ロックバンド「はっぴいえんど」は、日本語ロックの魅力を世界に伝えた | 翻訳は元の意味を変えてしまう

    「はっぴいえんど」は、日のロック界に大きな影響を及ぼしたバンドのひとつだ。英語で歌うべきものとされていたジャンルで、母国語である日語の歌詞を作った彼らに、世界的なロックバンド「ビートルズ」を生んだ英国の「ガーディアン」紙が取材した。 「歌詞を翻訳すれば、意味が変わってしまう」 1969年、松隆と細野晴臣がロックバンドをはじめようとしたとき、二人はある選択を迫られた──当時のロックの共通語である英語で歌うか、日語で歌うか。議論の末に二人は母語を選択し、そうすることで、日音楽の流れを完全に変えたのだった。 松、細野、そして鈴木茂と大瀧詠一によって結成されたバンド「はっぴいえんど」は、西洋風のフォークロックと日語のボーカルを融合させた。この決断は、近年ネット上で人気がある80年代のシティ・ポップ・ファンクから、現代のJポップに至るまで、日のあらゆる音楽に影響を与えている。 「僕

    ロックバンド「はっぴいえんど」は、日本語ロックの魅力を世界に伝えた | 翻訳は元の意味を変えてしまう
  • 「7割がセックスレスなのに仲はいい」不可解な日本の夫婦 | 「仕事疲れ」と「経済不安」でできない…

    の既婚者のセックスレス率が高いことは世界でも広く知られているが、最近の調査によれば夫婦仲は良好だという人が多いという。夫婦の夜の営みの障害となる日独特の要因を中国紙が考察した。 日の夫婦のおよそ7割が、セックスレスだという。 ネット広告などを手がけるレゾンデートル社が2023年10~12月に20〜59歳までの4000人の既婚者の性生活を調査した。その結果、24.3%が「ほぼセックスレス」、43.9%が「完全にセックスレス」だと回答。つまり20~50代の夫婦の68.2%がセックスレスの傾向にある。 20代の既婚女性でセックスレスと答えた人の割合は約50%だったが、これが30代になると67.8%に上がる。20代の既婚男性の場合は53.4%、30代では71.4%になった。もっともその比率が高いのは50代で、女性は77.4%、男性は80.8%だった。 リプロダクティブ・ヘルス/ライツの啓発

    「7割がセックスレスなのに仲はいい」不可解な日本の夫婦 | 「仕事疲れ」と「経済不安」でできない…
  • ロシア人が“専制君主”のほうがマシだと支持してしまう歴史的背景 | 世界の反ユダヤ主義を煽ったのはロシア

    ロシア人は「専制君主」のほうがマシだと考える ──ロシアでは、歴史上、政治的リベラリズムが根付くチャンスがまったくなかったのでしょうか。西欧化を進めたピョートル大帝でも、当時発達しはじめていた議会主義や自由拡大の流れを輸入しませんでした。 ロシア歴史を形作ってきたのは、専制支配の伝統です。その伝統を体現するのがイヴァン雷帝です。彼は「地上の神」とでもいえばいいのか、西欧の絶対君主すら圧倒する存在でした。想像を絶する暴力や残酷さを強いることもあり、叛乱を起こした都市ノヴゴロドは血の川にされました。彼の民兵は気晴らしに村を略奪できたほどです。 そんな君主は民衆に嫌われそうですが、そうでもありません。彼の死後、ロシアで「動乱の時代」が始まったからです。陰惨な後継者争いが始まり、大飢饉などのさまざまな災厄も重なりました。ロシアはポーランドに侵略されて弱体化したものの、民衆が奇跡的にポーランドを追

    ロシア人が“専制君主”のほうがマシだと支持してしまう歴史的背景 | 世界の反ユダヤ主義を煽ったのはロシア
  • 日本の「シティポップ」が、香港で新たな音楽ジャンルに姿を変えていた | ノスタルジーに夢中な若者たち

    竹内まりやの「プラスティック・ラブ」をきっかけに、80年代日のシティポップがネット上でリバイバルしたことを知っている人は多いだろう。これが姿を変え、フューチャー・ファンクという新たなエレクトロミュージックのジャンルに成長し、香港で定着しているという。「サウス・チャイナ・モーニング・ポスト」が取材した。 なんとなく懐かしい ショウワ・シティクラブは目立たない。急速に姿を変える香港・九龍の深水埗地区の一角にある、家電量販店に隣接した地味な店だ。 店内には日のポップカルチャーにまつわるヴィンテージ品が見られる。アニメのフィギュアの隣にラバランプやカシオのデジタル時計が置かれ、レコードの棚には、角松敏生をはじめとするバブル時代のヒットメーカーのアルバムがずらりと並ぶ。 だがこのヴィンテージ・ショップは、単なる「過ぎ去りし日の日におけるポップカルチャーの祭壇」ではない。 ここはフューチャー・フ

    日本の「シティポップ」が、香港で新たな音楽ジャンルに姿を変えていた | ノスタルジーに夢中な若者たち
  • ペットボトルの水に「凄まじい量のプラスチック」が含まれていると判明 | 目に見えないだけでプラまみれ

    ペットボトルの水を1リットル飲むたび、私たちは何十万という微細なプラスチック片を飲み込んでいることが研究によって明らかになった。米紙「ワシントン・ポスト」によれば、これはいずれ、人間の健康に重大な影響を及ぼす可能性があるという。 私たちは大量のプラスチックを飲んでいる 学術誌「米国科学アカデミー紀要」に掲載された論文によると、平均的なペットボトル入り飲料水1リットルには約24万個の粒子が含まれており、そのほとんどが「ナノプラスチック」であることが判明した。これらは1マイクロメートル(=0.001ミリメートル)以下のサイズの粒子だ。 過去数年間、科学者たちは「マイクロプラスチック」(サイズが1マイクロメートルから半センチメートルまでのプラスチックの破片)に注目してきたが、これはいたるところで見つかっている。プラスチックの小さな破片は、深海や南極の海氷、人間の胎盤の中からも見つかってきた。 こ

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  • わずか数分で聴衆の心を惹きつける“数学界のスーパースター”時枝正 | 2023年に世界が注目した日本人100

    仏紙「ル・モンド」は2023年5月、米スタンフォード大学の数学教授である時枝をこう評した。 「数学者は2つのグループに分けられがちだ。黒板にチョークで数式を書く理論派とプラスチックのシートにフェルトペンで書き込む応用数学者──しかし、日の時枝正は第三のカテゴリーに属している」 ル・モンドは、パリのアンリ・ポアンカレ研究所での時枝の講義に注目する。彼は数学や物理学における古典的な内容を取り扱う際に、チョークではなく大きなコインを用意し、それで理論を視覚的に伝えているのだ。 時枝が注目される理由は、「わかりやすく数学を広める」という彼の特殊能力にある。シンプルな道具を使い、深淵な数学理論を親しみやすく解説するその手法は「手品のよう」とも形容される。 時枝の経歴もまた非常にユニークだ。もともと彼は画家としての将来を嘱望されるほど絵画に長けていた。日を離れ、フランスに発ったのは14歳のころ。「

    わずか数分で聴衆の心を惹きつける“数学界のスーパースター”時枝正 | 2023年に世界が注目した日本人100
  • トナカイの肉を凍らせ血に浸す─シベリアの珍味「ストロガニーナ」を追え! | 米紙記者が極寒のシベリアから食レポ

    ロシアのシベリア北部で、昔から漁師やトナカイの遊牧民にべられてきた「ストロガニーナ」という料理をご存知だろうか。 生肉や生魚を薄切りにして凍らせ、塩こしょうやソースにつけてべる、ロシアの知られざる珍味だ。 米紙「ニューヨーク・タイムズ」の記者が、極寒の地シベリアでおこなった渾身の「レポ」をお届けする。 荒地をゆく遊牧民がこよなく愛するべ物 ロシア、シベリア北部を覆うツンドラ(永久凍土)の大地の日暮れは、青やグレーの影をたたえたいくつもの白い波頭が立つ大海原のようである。 先住民のトナカイ遊牧民たちは、この荒れ地で遊牧をしながら暮らしている。肌を刺すような寒さのこの時期、保存している糧は凍ったままだ。だが、彼らには料理をする時間がなかったり、火を起こすための薪がなかったりすることがある。 そんなとき、トナカイ遊牧民ミハイル・クディは、生の冷凍魚やトナカイの肉をそりの上の品庫から少

    トナカイの肉を凍らせ血に浸す─シベリアの珍味「ストロガニーナ」を追え! | 米紙記者が極寒のシベリアから食レポ
  • スペイン初のダウン症の地方議員「『神様の天使』と呼ばれると腹が立つ」 | 「親の過保護ほど最悪なものはない」

    スペインで初めてダウン症議員となった、マール・ガルセラン・ガデア。障がいを抱えつつも、それをものともせず果敢に政界に乗り込んだ彼女の素顔に、スペイン「エル・ムンド」紙が迫った。 もしかしたら彼女は、国民党の同僚議員たちほど学歴はないかもしれないし、それほど弁が立つわけではないかもしれない。それに、いわゆる「政界のサラブレッド」というわけでもないかもしれない。 だが議員のなかに、スペイン初のダウン症の州議会議員になるマール・ガルセラン・ガデア(45)のような経験をした者はどれくらい、いるだろうか? 「子供のころ、クラスメイトはいましたが、友達は1人もいませんでした。自分はみんなとは違うのだと感じさせられました。彼女たちは、言うこととやることが違っていて、勉強しに行くと言っておきながら、当は遊びに行っていました。私に一緒にきてほしくなかったのです」 では、こんな経験をした者は? 「母と買い物

    スペイン初のダウン症の地方議員「『神様の天使』と呼ばれると腹が立つ」 | 「親の過保護ほど最悪なものはない」
  • 元セックスワーカーの俺だからわかる「女性が男に本当に求めていること」 | 彼女たちとの4年間を振り返る

    エスコートサービス業に従事していたオーストラリア人男性が回顧録を出版。クライアント女性たちが求めていたのは素晴らしいセックスだけではなく……。 エリーとサリーの場合 男性たちがエリー(仮名)に目を留めなかったわけではない。「私のほうが男性に興味を持てなかったんです」と彼女は言う。 友人たちが恋愛し、結婚して子供を持つなか、エリーの関心は「学校を卒業して大学へ行き、仕事を得て、その他いろいろなことをする」ことだった。 それは科学の分野のキャリアで実を結んだが、37歳になっても処女のままだった。「自分の一部が欠けているように感じていました」とエリーは言う。 54歳のサリー(仮名)は結婚や子供には興味がなかったが、「素敵な恋愛」は何度もした。彼女を悩ませてきたのは、一夫一婦制だ。 「それは私にとっては、どうでもいいことだったからです」と彼女は言う。 企業のマーケティング幹部であるサリーはこの10

    元セックスワーカーの俺だからわかる「女性が男に本当に求めていること」 | 彼女たちとの4年間を振り返る
  • 「偽物のビール」から「本物の健康飲料」へ─ノンアルコールビールの新時代 | それは人々の変化を反映している

    ノンアルコールビールの新たな「効用」 ヴァップラーの開発したノンアルコールビールが東ドイツで成功する間、西ドイツの市場でも若干の動きがあった。 フランクフルトのヘニンガー醸造所は1977年に「ゲステル」を出し、続いて1979年には、ビンディング醸造所が全国的に有名な「クラウスターラー・アルコールフリー」を出した。 これは現在も、ビーレフェルトの家族経営企業エトカー傘下のラーデベルガー・グループから販売されている。「いつもじゃないけど、ますます多く」という売り文句のクラウスターラーは、90年代には市場を支配していた。といっても、ノンアルコールビールの市場そのものが小さく、ほとんどないようなものだったのだが。 状況が変わったのは、2000年代が始まる頃、エルディンガー醸造所が賢い思いつきをしたときだった。 ノンアルコールビールが持つ等張性による効果は学術論文ですでに立証されていた。ノンアルコー

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  • 「国民食」誕生のプロセスを世界中で調べてわかったこと | ピッツァ・マルゲリータからボルシチまで

    の「国民」は何か。それを決めるのは誰か。そこには国民の舌や胃袋以外の要因が絡んでくる。世界の国民をめぐるを出版した著名な料理ライターに、世界の知られざる事象を紹介する米トラベルメディア「アトラス・オブスキュラ」が聞く。 1889年、イタリアはナポリの粋なピザ職人でラッファエーレ・エスポジトという名の男が自作のパイを3種、ウンベルト1世の美しいサボイのマルゲリータ王妃に献上した。 伝承によれば、彼はそのうちのひとつを統一されたばかりのイタリア国旗の3色で作り、そしてもちろん、「ピッツァ・マルゲリータ」と名づけたという。 ナポリにある記念プレートは、ここで王妃がその事をされたと誇らしげに言明している。このよく知られた話には、ひとつだけ問題がある。何ひとつ真実ではないのだ。 料理ライターのアーニャ・フォン・ブレムゼンは新刊『国民──歴史と故郷の意味を世界中で探して』(未邦訳)

    「国民食」誕生のプロセスを世界中で調べてわかったこと | ピッツァ・マルゲリータからボルシチまで
  • なぜいま英国の若者のあいだで「日本文学ブーム」が起きているのか | マイナーだった翻訳小説が「クール」な存在に

    世界ではいま、日文学が注目されている。特に翻訳された海外小説の売り上げが急速に伸びている英国では、その販売数の4分の1を日小説が占める。なぜそれほど人気が出たのか、英紙「ガーディアン」がその理由に迫った。 英国で人気が高まる「翻訳小説2023年5月、英国の文学賞「ブッカー賞」の翻訳部門にあたる「ブッカー国際賞」の授賞式が開催された。そのとき、主催者からある数字が発表され、会場はざわついた。書籍バイヤーに対する調査によると、翻訳した海外文学の売り上げは2022年、前年比で22%増加したという。 特に、そのほぼ半分を購入したのは、35歳以下の読者だった。この年代層の読者が購入するフィクションの31%以上を翻訳小説が占めており、この数字は伸び続けている。 翻訳小説の未来は明るい。いくつかの出版社のは「文化的なアクセサリー」として捉えられるようになっている。それほどクールな存在になった

    なぜいま英国の若者のあいだで「日本文学ブーム」が起きているのか | マイナーだった翻訳小説が「クール」な存在に
  • 日本人よ、ヨーロッパ人はストライキをして、戦って給与を上げてきたのだ | インフレが深刻な欧州で高まる、労働者の賃上げ交渉

    ここ30年にわたり賃金が停滞している日とは異なり、欧米の国々では、賃金は緩やかに上昇し続けてきた。その裏には、労働者が団結し、ストライキなどを起こして雇用者側に賃上げを強く交渉してきたという背景がある。 急速にインフレが進むいま、ヨーロッパでは賃上げを求める労働者によるストライキが、嵐のように相次いでいる。 止まらないヨーロッパでのストライキ ここ数ヵ月、ヨーロッパ各国でストライキが相次いでいると、仏メディア「ユーロニュース」が報じている。急激なインフレによって生活が苦しくなった労働者が、賃上げと労働条件の改善を求め、一斉に職務を放棄しているためだ。団結して行動することで、労働組合と雇用主の交渉は有利になる。 米紙「ニューヨーク・タイムズ」によると、英国やフランス、スペインドイツ、イタリア、ギリシャなどの国々では、交通セクターの労働組合が大規模なストライキを何度もおこなっており、鉄道や

    日本人よ、ヨーロッパ人はストライキをして、戦って給与を上げてきたのだ | インフレが深刻な欧州で高まる、労働者の賃上げ交渉
  • 出どころ不明の絶滅危惧種であふれる日本の「アニマルカフェ」に批判の声が | 「法律がゆるすぎる」

    新たな調査によって、日には142のアニマルカフェが存在し、なかには絶滅危惧種で取引を厳しく禁じられている種の動物もいるという。専門家たちはこうした現状を憂慮し、非難する。 日には、コーヒーを楽しんでいると頭上にフクロウがやってくるカフェに、生きたペンギンたちがガラス越しにこちらを凝視するバーがある。「エキゾチックアニマルカフェ」と呼ばれるこうした店は日人のみならず、目新しいもの好きな海外からの観光客にも人気がある。彼らはかわいい動物たちとの自撮りに余念がない。動物を購入して、家に持ち帰ることまで認める店も一部ある。 だが、アニマルカフェの客はいざ知らず、こうしたカフェは野生生物保護、店内の衛生と公衆衛生、そして動物福祉を危険にさらしている。 日国内のアニマルカフェすべてを対象に実施された調査の結果が、専門誌「保存科学と実践」で発表された。それによれば、アニマルカフェには419種・3

    出どころ不明の絶滅危惧種であふれる日本の「アニマルカフェ」に批判の声が | 「法律がゆるすぎる」
  • 仏紙の疑問「日本では“機会の平等”が失われたのに、どうして階級や格差があまり認識されないのか」 | 日本人はもう「みんな中流」ではない

    生まれる家庭の経済状況や環境によって人生が決まるという、「親ガチャ」という言葉が若者に使われるようになった。日ではそれほど階級が固定し、格差が広がりつつあるのに、その対策が進まないのはなぜなのか、フランス国立社会科学高等研究院の教授セバスチャン・ルシュヴァリエが、仏紙「ル・モンド」に寄稿した。 世界で広がった所得格差 この30年間で、OECD諸国では所得格差が著しく拡大した。社会的な階級間を人々が移行する、社会的流動性も下がった。それゆえに、各国では不満が高まり、国家機関への信頼も揺らいでいる。 所得の不平等に関するさまざまな調査もおこなわれている。しかし、そこで算出される統計的なデータと、国民の実感には必ず乖離がある。これも制度への信頼をより低下させる要因になっている。 政府は格差を削減するための政策を打ち出してきた。しかし、それらは人々から支持されにくい。支持されない理由は主に、政府

    仏紙の疑問「日本では“機会の平等”が失われたのに、どうして階級や格差があまり認識されないのか」 | 日本人はもう「みんな中流」ではない
  • 20年前から裸足で生活する男性「足裏で大地を感じていると、すべてを楽にこなせるようになりました」 | 他人と違う生活をして何が悪い

    数年前、ジョーゼフ・デルーヴォ・ジュニア(59)は高級スーパーに立ち寄り、卵だけを買ってすぐに出ようとした。しかし乳製品コーナーで店長に制止され、こう声をかけられた。 「を履いていませんが」 店長の指摘通り、デルーヴォはを履いていなかった。というより、彼は普段からほとんどを履かない。 店長は保健衛生基準を持ち出した。デルーヴォが、法には触れていないと突っぱねると、保険契約に引っかかるなどと言葉を濁した。これに対してデルーヴォは、「裸足よりハイヒールのほうが、けがをする人がはるかに多いじゃないか」と言い返した。 しびれを切らした店長はついに、「あるお客さまから苦情が寄せられています」と言ってきた。 「お引き取りください」 デルーヴォがを履かなくなったのは、外反母趾がひどく痛むからというのがそもそもの理由だったが、いまや裸足で過ごすのは身体的な理由を超えている。彼は、人々が見知らぬ他人

    20年前から裸足で生活する男性「足裏で大地を感じていると、すべてを楽にこなせるようになりました」 | 他人と違う生活をして何が悪い
  • 「わさび」栽培地は日本国外に10ヵ所しかないのに、なぜイスラエルもそのひとつに? | イスラエル紙がその理由を取材

    わさびの生産地と聞いて日人の多くの目に浮かぶ光景は、沢辺だろう。そんなイメージとはかけ離れた、乾燥した高原で、わさびを栽培している人たちがイスラエルにいるという。イスラエル紙「ハアレツ」が、知る人ぞ知る現地を取材した。 イスラエルはゴラン高原南部にある共同体エリアドで、警備員の車がゆっくりと温室のそばを過ぎていく。 モシャブやキブツ(イスラエルのユダヤ人農村共同体)で育った者なら嫌というほど知っている表情が、警備員の顔に浮かんでいる。「お前たちは何者で、ここで何してるんだ?」と言いたげな表情、見慣れない車や人をじっくり観察する怪訝な目つき──。 「何が起こっているのか、この客人たちは何者か、いまにも電話で確認しそうな表情だね」と面白そうに言うのは、この温室を自作したラン・ロネンだ。 温室のなかでロネンが栽培するのは、日料理に欠かせない材で、世界市場でも高価な「わさび」だ。 ほこりっぽ

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