多くの企業が新入社員を迎え入れる春。新卒はもちろん、転職してきた人たちで職場の空気は一変する。だが、業務内容や職場環境など、人により理由はさまざまだが、せっかく就職したにもかかわらず、すぐに退職してしまう人もいる。 「独身の中年男性が狂う理由がよくわかった」。そう語るのは、マスコミ業界を今年はじめに去った後藤利伸さん(仮名・44歳)。激務と上司からのパワハラに耐えかねて、会社には“うつ”といって退職したが……。 “うつ”で退職だが病院には行ってない「実は病院にはいってないんです。私はマスコミにいましたから、製薬会社と精神科医の金儲けのカラクリをよく知っています。適当に病名をつけられ、薬漬けにされるだけ。それで厚生労働省などのチェックリストから自己診断し、独自の方法で療養しています」 “独特な医療観”を語りつつ取材に応じている後藤さん。その印象は、よくしゃべる陽気なおじさんで、はたから見れば