インターネットの出現に続き、社会にインパクトを与えると注目されるクラウド。世界最先端のビジネスに携わる大前研一氏がクラウドサービスを展開する企業の実例を挙げながら、クラウドの活用法を紹介します。クラウド導入で日本はどう変わるのか? 21世紀は見えない経済要素が増える 大前研一氏(以下、大前):こんにちは。今日はサイボウズの力を入れているクラウドについて、話をするようにと言われております。私の最近の考えを伝えられればと思います。 21世紀になってもう14、5年経つというところですけれども、実は、1999年に私は『The Invisible Continent』 という本を書きました。 日本名では東洋経済新報から『新・資本論』という題ででていますけれども「見えない大陸」、21世紀の特徴というのは、従来のリアルエコノミー、見える経済に対して、見えない要素というのが、3つ加わる。経済要素ですね。