JR東日本仙台支社は28日、東日本大震災で被災した常磐線相馬(相馬市)-浜吉田(宮城県亘理町)の運転を12月10日に再開すると発表した。仙台圏と相馬地方を結ぶ鉄路の再開で、沿岸被災地の復興加速化が期待される。 再開区間は約23.2キロ。津波で甚大な被害を受けた駒ケ嶺(福島県新地町)-浜吉田の線路と、同区間内の新地(同)、坂元(宮城県山元町)、山下(同)の3駅を内陸側に移設した。 復旧工事は2014年5月に始まり、土木工事は終了した。信号機など運行システムの整備終了後に試運転を始める。時期は未定。 松木茂仙台支社長は「地元自治体や住民の協力もあり、用地買収や工事がスムーズに進められた。運転再開で本格的な復興に貢献したい」と話した。 沿線自治体からは歓迎の声が相次いだ。斎藤俊夫山元町長は「運転再開日が決まり、沿線住民は鉄道の再開を現実のものとして感じられる」と喜んだ。 立谷秀清相馬市
多賀城市南宮の内館館跡(うちだてたてあと)で、室町時代後期の堀に囲まれた屋敷跡が見つかった。発見の契機となったのが航空写真の分析で見つかった農地のクロップ(農作物)マーク。埋没している遺構の影響で農作物の成育に違いが出ており、その場所を調べるとマーク通りに堀の跡が見つかった。市教委は4日午後1時半から現地説明会を開く。 クロップマークは、JR東北線陸前山王駅から北西約1.5キロの水田で確認された。航空写真では、幅2~3メートルの二重の堀に囲まれた隣接する2区画の形がうっすらと浮き上がって見えた。 堀の内側にあった井戸跡などからは、漆器のわん、すり鉢型の土器、木製のげた、ひしゃくなどの生活用品が出土。柱を立てた穴も数カ所確認され、有力者の屋敷跡と推定された。 多賀城市西部は、鎌倉時代の陸奥国府留守所(るすどころ)の長官の子孫で、代々この地を治めた「留守氏」の屋敷跡がある。内館館跡は、室
東北大雨宮キャンパス(仙台市青葉区)の移転計画に絡む大規模再開発で、移転跡地の医療・福祉施設建設予定地に財団法人厚生会仙台厚生病院(青葉区)が進出する見通しであることが2日、関係者の話で分かった。 敷地約9.3ヘクタールを取得した大規模商業施設開発・運営のイオンモール(千葉市)が、かかりつけ医の紹介で患者を受け入れる「地域医療支援病院」の誘致を進めていた。 複数の関係者によると、心臓や消化器の手術で全国有数の実績を誇る仙台厚生病院の先進医療態勢を高く評価したとみられる。仙台厚生病院は取材に「イオンモール社主導の案件であり、コメントできない」と述べた。 イオンモールによる大規模再開発は、敷地の西側半分約4.1ヘクタールに医療・福祉施設、東側は南寄りの約3.6ヘクタールに商業施設、北寄りの約1.6ヘクタールに集合住宅をそれぞれ整備する計画。3日の仙台市都市計画審議会で審議される。 イオ
<富谷町長選>氏名は1字違い 「正確な記入を」 新人の若生裕俊(わこう・ひろとし)氏(50)と現職の若生英俊(わこう・ひでとし)氏(64)の両候補は、氏名が漢字でも平仮名でも1文字しか違わない。どちらに投じたか判別しにくい票が生じる可能性があり、町選管は有権者に正確な記入を求めている。 町選管は有権者の意志を尊重し、できるだけ案分にせず振り分ける方針で、漢字間違いや職業、屋号での記入なども考慮し、なるべく有効票として扱いたい考え。「若生」とのみ書いてある場合、2人に均等に振り分けられ、当落に影響を及ぼさない事実上の「死に票」となってしまう。ともに政党が無所属、住所が富谷町今泉という点も共通している。 誤記を防ごうと、両候補ともポスターや横断幕は「ろ」「で」の文字を大きくしたり、色を塗って強調したりする対策を取っている。 町選管によると、両候補を含む3人による対決となった2007年の町
7月のオープンに向け着々と工事が進む「仙台うみの杜水族館」。傍らを仙台東部道路が走る=8日午前10時ごろ、仙台市宮城野区中野 仙台市宮城野区の仙台港背後地で「仙台うみの杜水族館」の建設が、ことし7月のオープンに向け着々と進んでいる。 小型無線ヘリのカメラで高度約50メートルから捉えた建設現場では、近くを走る仙台東部道路より高いクレーン車がそびえ、外観工事や三陸の海をテーマにした大水槽などの設置作業が行われている。 水族館は鉄筋2階で、延べ床面積が約9900平方メートル。目玉の一つ、イルカやアシカのショーが繰り広げられる半円形の「ショープール」は、東北最大級の屋外プールと1000人分の観客席を備えるという。 水族館関係者は「子どもたちの笑顔に包まれた夢のような空間を目指したい」と話している。 2015年01月09日金曜日
秋田県男鹿市の男鹿水族館GAOは13日、開館10周年を迎え、なまはげによる魚の餌やりや和太鼓演奏など、郷土色豊かな記念イベントで来場者を楽しませた。 縦8メートル、横15メートルの巨大水槽内には、なまはげ姿のダイバーが登場。泣きだす子どももいたが、なまはげが手を振ると会場は笑いに包まれた。水槽前では、なまはげたちが勇壮な太鼓の生演奏を披露した。 弘前市から来た会社員平野理沙さん(26)は「生でなまはげを見るのは初めて。迫力があって面白かった」と話した。 10周年を祝うイベントは、企画展などを中心に9月まで開かれる予定。 2014年07月14日月曜日
東日本大震災で被災した宮城県石巻市中瀬の市指定文化財「旧石巻ハリストス正教会教会堂」の解体作業が進められている。教会堂は1978年の宮城県沖地震で被害を受け、現在地に移築された。市は解体した上で、再度移転・復元する方針。 教会堂は1880年の建造で、木造教会として国内最古とされる。震災では約5メートルの津波に襲われ、外壁が損壊するなどした。 解体は3月に始まり、構造と使用資材の調査が同時に行われている。現在は基礎部分と柱だけになった状態で、8日は十字架が外された。 木製の骨組みを銅板で覆った十字架は、屋根の上に設置した土台にはめ込まれていた。作業員たちはクレーンを使い、慎重に取り外した。 作業は5月半ばに完了する予定。瓦と柱などは復元する際に再利用できるかどうか調べ、天井や壁の一部は津波の痕跡を示す史料として保管される。 解体作業を担う文化財保存計画協会(東京)の津村泰範主任研究
被災地の「今」地図に 出版社、復興状況の反映急ぐ 被災地で住宅地図更新の調査に当たる尾形さん 東日本大震災の被災地の最新の情報を盛り込んだ地図の作製が、急ピッチで進んでいる。地元住民や自治体から更新を求める声が多く、出版社は復旧・復興の状況を調査し、地図に反映させようと懸命だ。 住宅地図を手掛けるゼンリン(北九州市)の仙台地区の調査担当尾形尚彦さん(39)は、仙台市宮城野区の被災地を歩く。昨年7月に調べた地図を基に、新しい建物や住宅ができたかどうかを一軒ずつ確かめた。 6月中旬、津波の浸水域だった宮城野区蒲生2丁目の調査を終えた。被災家屋の解体工事がほぼ終わり、更地が広がる。 尾形さんは「震災前は子どもの声が飛び交う住宅街だった。地図を通じて復興の実情を伝えたい」と話す。 同社によると、被災者や地元自治体からは、仮設住宅の場所と住民の情報への要望が多い。同社は昨年9月、岩手、宮城、
「最後の卒業式」の見出しが、頻繁に紙面を飾る。 東日本大震災は被災地の学校運営に、厳しい試練を突き付けている。建物の損壊・流出に加え、児童・生徒の減少で統廃合を余儀なくされているのだ。 子どもたちの教育の場であると同時に、地域のコミュニティーの拠点であり、歴史の証人でもある学校。単なる効率論だけで割り切ることはできまい。 教育関係者はもちろんのこと、子どもや保護者、地域住民も交え、被災校の再建の在り方を幅広く議論していきたい。 宮城県教委によると、1月末時点で、被災し仮設校舎や他校を間借りして授業をしている公立の小中高は41校。このうち、元の校舎での授業再開や移転先のめどが立たない学校は14校に上る。 ほかの27校のうち、11校はことし4月に統廃合されることが決まっている。校舎再建に向けては高台移転によるまちづくりとの整合性を図る必要があり、統廃合の対象校は今後、増える可能性もあ
スマホクリック→仙台の古地図を表示 出版社がアプリ開発 冊子だった古地図がスマホで見ることができるアプリ版「仙台地図さんぽ」 100年前の仙台市中心部の古地図と現在の地図が連動して表示されるスマートフォン(多機能携帯電話)用アプリ(応用ソフト)「仙台地図さんぽ」を、仙台市の出版社「風の時編集部」がアプリ制作会社と共同で開発した。同編集部は「散歩しながら仙台の変遷を知ることができる。地域の再発見や観光に役立ててほしい」と期待している。 同編集部が仙台市制施行120周年を記念して2009年に発行した同名の地図帳を活用した。この地図帳は1912(大正元)年に発行された「仙台市全図」を復刻し、当時と現在の地図を見開きで比較できる。 今回のアプリは衛星利用測位システム(GPS)機能付きで、現在の地図上をクリックすると古地図のほぼ同じ場所が表示される。歩く速さに合わせて画面が自動スクロールされるた
東北観光博外国語版HP 誤訳だらけ 観光庁平謝り 旧伊達邸鍾景閣を紹介する日本語版(上)と英語版(下)のHP 東日本大震災の復興支援を目的に開催中の東北観光博の外国語版ホームページ(HP)に多数の翻訳ミスが見つかり、13日、修正作業のため閉鎖された。仙台市の旧伊達邸鍾景閣(しょうけいかく)はローマ字で「キュウイタツテイ*ケイカク」、秋田県のなまはげは中国語で「はげ頭病」を意味する表現になっていた。実行委員会事務局としてHPを開設した観光庁は「外国人観光客を呼び戻すためのHPが、逆に足を引っ張ってしまい申し訳ない」と平謝りしている。 HPは観光博の本格開幕前の1月30日に開設された。日本語版のほか、英語版、韓国語版、中国語版があり、東北各地の観光地やイベントなどを紹介している。 観光庁によると、ミスは自動翻訳システムの誤訳が原因で、今月6日に秋田県の指摘で発覚した。英語版ではあきた千秋公
イケア、仙台圏に大型店 来年以降に着工か スウェーデン家具大手イケアグループの日本法人、イケア・ジャパン(千葉県)のミカエル・パルムクイスト社長は7日、仙台市泉区の同社仙台ミニショップで記者会見し、東北初の大型店を仙台圏に開設する方針を明らかにした。 パルムクイスト社長は「近い将来、新店舗を立ち上げ、東日本大震災からの復興に向けて雇用創出なども図りたい」と強調した。取得する土地を選定中で、来年以降の着工になるとみられる。 新店舗は首都圏などの既存店(売り場面積4万平方メートル前後)と同規模の想定で、9500品目を扱う見込み。レストランも入るほか、太陽光発電など再生可能エネルギーの活用も積極的に進める。従業員は400~450人の見通し。 イケアは現在、全国で大型店5店を展開。2020年までに仙台を含めて計10~12店に増やす計画で、「震災を受けて仙台の計画を早めることにした」(パルムク
宮城9万7705世帯が浸水 総務省が統計地図 総務省統計局は13日までに、東日本大震災で津波被害があった青森、岩手、宮城、福島4県の浸水域と人口や世帯数の推計値を組み合わせた統計地図を作製し、ホームページに公表した。 2月公表の国勢調査速報値と航空、衛星写真の画像解析データに基づき、浸水域を赤色で表示。平均約50世帯の国勢調査の調査区単位に分けて状況を示し、自治体ごとの推定浸水域の人口などを表で併用している。 推計値では、39市町村の浸水域に15万6101世帯があり、44万4344人が居住。県別で浸水域の居住が最も多かったのは宮城で、15市町に9万7705世帯、27万7952人が住んでいた。
放射線量分布 北西へ飛散裏付け 福島大が地図化 福島第1原発事故で、福島大は13日、浜通り、中通り地方の372地点で測定した1時間当たりの放射線量を示した地図を発表した。実測データに基づいて詳細な放射線量の分布が示されるのは初めて。放射線量の高い地域が原発の北西方向に帯状に広がっている状況が裏付けられた。 共生システム理工学類の山口克彦教授は「放射線量を面的に示し、放射性物質の飛散状況が把握しやすくなった」と述べた。飛散の経路や仕組みについて気象条件と地形を踏まえて解析する。 測定は3月25〜31日、原発の20キロ圏内を除く浜通り、中通りの地域で実施。2キロ四方に区切った各区域の中の1カ所から数カ所で行い、半減期を考慮して算出した30日時点の放射線量を示した。測定値が同レベルの地点を等高線のように結んで飛散状況を把握しやすいようにした。 地図を見ると、放射線量は原発から約25キロ離れ
携帯ゲーム効果で人気集める 店頭購入でカード獲得 携帯ゲームのアイテムが手に入るカード「コロカ」。名産品店の売り上げ向上にも役立っている=米沢市、三奥屋米沢支店 「漬物の月間売り上げが倍増した」「ケーキの生産が追いつかなかった」―。携帯電話の位置情報ゲーム「コロニーな生活☆PLUS」(通称・コロプラ)と提携する東北の名産品店が最近、急速にゲーム愛好者たちの人気を集め、売り上げを伸ばしている。 秘密は店での買い物額に応じ、店頭で受け取ることができるカード「コロカ」。1000円、2000円、5000円の3種類があり、記載の番号を入力すると、ゲーム上で使うアイテムが獲得できる。愛好者のアイテム収集意欲を刺激し、現実の商品購買につなげる仕組みだ。 老舗漬物店「三奥屋」(本社・山形県高畠町)の米沢支店は、1月からカード配布を開始。気前よく「1万円分買います」などというゲーム愛好者の客が相次ぎ、最
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