一階からテレビの音がした。 ふと気が付いて、棚の中の置時計を 目だけで追ってみる。 8時20を針がさしていた。 こんなに寝たのは、何年ぶりだろう。 ゆっくりと会談に降りる廊下の扉を 開けると、すでに1階からテレビの 音が聞こえる。 この2,3日は真夏日が あったのが嘘のように 気温の低い日になった。 台風が通過して、後の日の気温が 少し下がって過ごしやすくなった からだと思うが、率直には喜べない。 それでも25度を超えていた。 相対的に真夏日の記憶と比較して 涼しくかんじる。 台風の強風が置き土産を 置いていった。 そこそこの量の落ち葉である。 あちこちの過度の吹き寄せられて 固まっていた。 掃除素ために庭にでた。 ミカンの木のねもとなど、 1時間ほどでかたずけた。 ミカンの木を眺める。 今年のミカンは全然実が すくなかった。 ふと木を見ると、ここにも 忘れ物があった。 蝉のふ化の忘れ物。