精神疾患のため入院をした場合、入院期間に応じて1日あたりいくらという感じで保険金がおりる。これは当然のことなのであるが、ずっと以前はそうではなかった。1985~1986年頃は、生命保険で支払われる病名で精神疾患は除外疾患になっていた。当時ようやく、疾患対象によっては支払われるようになっていたような状況で、例えば「うつ病」だと支払われないが、「抑うつ神経症」なら支払われていたような記憶がある。 支払われない理由だが生命保険の言い分は、「精神疾患は遺伝病だから」ぐらいだったと思う。つまり、その素因を持たない人に比べ、元から素因を持つ人に支払うのは公平を欠くという見解だった。かなり変な理由ではあった。なぜならその当時既に、すべての病気は遺伝子に由来するという考えが浸透し始めていたからだ。上で、抑うつ神経症なら支払われるが、うつ病ならダメという考え方も、統合失調症とうつ病は内因性精神病であり、それ