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ブックマーク / ameblo.jp/kyupin (9)

  • 『確定申告での医療費控除』

    今週日曜日は確定申告の医療費控除やふるさと納税書類の整理をしていた。2月16日から確定申告が始まるからである。(3月15日まで) 医療費控除は従来の制度だと、家族の医療費が10万円を超える部分にのみ控除が適用されていた。この制度だけだと、若い人たちは年間医療費が10万円を超えることは稀なので、恩恵がほとんどない(総所得金額200万円未満の人は総所得金額の5%)。 しかし歯科などで健康保険が効かず、なおかつ控除が効く治療をした場合、しっかり計算して確定申告した方が良い。ただし、その10万円を超える金額に税金がかからないだけで、そのままその超える金額が戻ってくるわけではない。 なお2017年の確定申告から10万円のハードルが高いこともあり、「スイッチOTC薬控除」という特例が作られている。これは1年間に街の薬局で購入した市販薬が1万2000円を超えると、所得から控除できると言うものだ。これはお

    『確定申告での医療費控除』
  • 『高齢者の過敏性腸症候群とツムラ60』

    腸は脳の出先機関みたいなもので脳の変調の影響を受けやすい。しばしば過敏性腸症候群はストレスからくることも多く、男性では下痢型、女性では便秘型が多いと言われている。しかし、最近は女性の下痢型を良く診る印象である。過去ログではイリボーに関する記事をアップしている。(デパートやショッピングモールで男性用トイレ(大)が著しく不足していること ) 近年の精神科外来では、何らかの神経症やうつ状態、あるいは思春期の不登校などに過敏性腸症候群が合併している人をよく診る。または、過敏性腸症候群が不登校の主因のような人もいる。 腸と脳が密接に関係していると思う機会は多く、例えば大腸の一部を切除したことにより、著しく抗精神病薬に脆弱になり、その結果、統合失調症の患者さんの抗精神病薬が半分以下に減薬できたことがあった。(過去ログ参照。どこかにあると思うが探せず。この人は今も減薬したまま安定している) 腸の蠕動運動

    『高齢者の過敏性腸症候群とツムラ60』
  • 『精神疾患と生命保険について(その1)』

    精神疾患のため入院をした場合、入院期間に応じて1日あたりいくらという感じで保険金がおりる。これは当然のことなのであるが、ずっと以前はそうではなかった。1985~1986年頃は、生命保険で支払われる病名で精神疾患は除外疾患になっていた。当時ようやく、疾患対象によっては支払われるようになっていたような状況で、例えば「うつ病」だと支払われないが、「抑うつ神経症」なら支払われていたような記憶がある。 支払われない理由だが生命保険の言い分は、「精神疾患は遺伝病だから」ぐらいだったと思う。つまり、その素因を持たない人に比べ、元から素因を持つ人に支払うのは公平を欠くという見解だった。かなり変な理由ではあった。なぜならその当時既に、すべての病気は遺伝子に由来するという考えが浸透し始めていたからだ。上で、抑うつ神経症なら支払われるが、うつ病ならダメという考え方も、統合失調症うつ病は内因性精神病であり、それ

    『精神疾患と生命保険について(その1)』
  • 『セカンドオピニオンと選定療養費』

    精神科ではセカンドオピニオンの話が出ることは意外に少ない。おそらく、セカンドオピニオンという言葉を知らない人も多いのではないかと思う。(アンケートを取ったわけではないが) セカンドオピニオンとは、簡単に言うと他の医師の診たてを聴くことである。この場合、「別の病院ないしクリニックでの診たて」を言うのではないかと思う。 ここで、重要なことがある。 この場合、一般的な感性だと、現在の主治医にセカンドオピニオンの紹介状を書いてもらうなんて、到底できないと思うのが普通だ。 それは、ケースにもよるが、かなり失礼な行為(あるいは侮辱行為)になる可能性があるからである。その後の円満な主治医との関係を壊すリスクも大きい。 ケースにもよると書いたが、以下の状況ではおそらくさほど失礼にならないと思うが、おそらく感じ方はその医師の性格にもよる。また依頼の仕方にもよるだろうと思う。 例1 児童思春期専門ではない主治

    『セカンドオピニオンと選定療養費』
  • 『精神障害者保健福祉手帳は治癒した時、返納しなければならない』

    過去ログには精神障害者福祉手帳は、この制度ができた頃に比べ、サービスが充実してきたと記載している。この大きな理由は、手帳に写真を添付するようになったことも大きい。 精神障害者福祉手帳のメリットは、級にもよるが、交通機関と携帯電話の割引が大きいと思われる。 精神障害者福祉手帳は、身体障害者手帳・療育手帳と異なり有効期限が2年であり、更新手続きが必要である。この際に、医師の診断書が必要なので、全く診察を受けていない人は更新が難しい。(自然に有効期限が切れる) 精神科では2年は短いように感じるであろうが、意外に病状が変化する。 精神障害者福祉手帳を数回更新しているような人でも、治癒に至った際は精神障害者福祉手帳を返納しなければならない。 完全に治癒しているのに、従来と同様にサービスを受けることは禁じられているのである。 治癒が更新期間の2年間に起こることは良くあるとは言えないが、たまにある。 精

    『精神障害者保健福祉手帳は治癒した時、返納しなければならない』
  • 『イーケプラ』

    一般名;レベチラセタム 2010年9月下旬に抗てんかん薬のイーケプラが発売される。海外ではケプラという商品名で発売されており、売り上げ金額では抗てんかん薬ではダントツで1位と言われている。発売日は未定だが、9月17日か9月24日の金曜日になりそうである。たぶん9月17日が有力であろう(17日は大安。大塚製薬の発売日はなぜか大安が多い)。 日での商品名がイーケプラになったのは多分、似たような薬が既にあるからと思われるが、これはジェイゾロフトやエビリファイなどの商品名変更と同様である。(投薬上のミスを防ぐため) イーケプラは綴りではEKeppraと書く。ちょっと妙に思われるであろうが、Eには2つの意味が込められているという。1つはてんかんのE(Epilepsy)、もう1つは、earlyである。これは、いきなり有効量の1000㎎から開始できることを言う。 イーケプラ(ケプラ)は、アメリカでは1

    『イーケプラ』
  • 『障害年金の8万円で暮らすこと』

    普通、精神疾患で障害年金を受けている場合、単身生活者のケースで生活費が不足すれば、併せて生活保護も受給可能である。足りない部分が補充される。 厚生年金の障害年金(障害厚生年金)の場合、働いた期間の上乗せがあるので、生活保護を受給できる基準を超えることもあり、生活は楽ではないがなんとか生活できる。 統合失調症の場合、最も悪いパターンは、成人後、いかなる保険にも加入していない時期に発病し、初診したケース。このような人は障害年金は一銭も出ない。(特例の期間であれば別) 統合失調症の場合、長期に受給している人はたいてい若くして発病しており、20台前半で発病した場合、障害厚生年金でも上乗せ分はないかわずかである。一方、15年くらい働いて発病した人は額がかなり違う。 今回は、障害基礎年金1級の単身者の受給について。 このような人は大抵、長い入院期間があり、1級の年金額、月当たり概ね8万円を受給している

    『障害年金の8万円で暮らすこと』
  • 『ストラテラの医師向けのパンフレット』

    先日、ADHDの正しい理解と対応のために(人、家族向け冊子) という記事とパンフの画像をアップしている。 今回は、医師向けのパンフレット。これは32ページにも及ぶ大作である。一部は前回のパンフレットとかぶっているがそのまま順番にアップしている。 このパンフレットをアップした理由だが、ADHDとストラテラの薬効などが、図解なども使い簡単にまとめられているため。1冊の成書を読むより難易度は低いし読みやすいと思う。 小児期にADHDと診断された人たちの多くが成人になっても寛解せずに症状が残遺してると記載。 また、年齢が上がるにつれて、症候的、症状的、機能的寛解の割合は異なっている。 症候的>症状的>機能的 成人ADHDの日常の困難さについて。 表題の右側が切れているのは、すぐ下の画像と見開きになっていたため。上から下に繋げてお読みください。 多動性、衝動性、不注意の内容について、成人、小児を対

    『ストラテラの医師向けのパンフレット』
  • kyupinの日記 気が向けば更新 (精神科医のブログ)

    kyupinのブログへようこそ。 このブログは精神科全般、旅行音楽、スポーツなどについての日記です。始めて既に10年以上経っているため、過去の記事には、現在のルールに沿わないものがあります(適応、処方制限など)。精神科に関する疑問は過去ログのどこかに記載していることが多いので検索してみてください。(○○ kyupin でググる) 上記の重要部分を以下に抜粋する。 横紋筋融解症は、患者さんが自宅などで倒れていて、救急搬送されて高CPK血症が判明し透析などが実施されるパターンが典型的である。しかし、中核病院の泌尿器科の医師はこの病態をはっきりと診断できないで治療をしていることもよくある(だいたい50%くらい)。紹介状で「長時間伏せていたことによる筋肉の挫滅」と言うフレーズを記載しているからである。治療そのものには影響がないかと言うと、ちょっと違う。その理由は原因となる抗精神病薬を中止していな

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